Linuxの起動を高速化する10の方法

文:Jack Wallen(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2008-08-06 08:00

 たまの機会にLinuxを再起動する場合、起動時間の長さが思いのほか気になるという読者の方もおられるだろう。本記事ではLinuxの再起動時間を短縮するための方法について解説している。

 Linuxはそれほど頻繁に再起動する必要のないOSである。しかしいざ再起動となると、とても時間がかかるということもしばしばある。幸いなことに、起動を高速化する方法があるのだ。そして、その中のいくつかはそれほど難しくないものなのである(残念なことに中には難しいものもあるのだが)。そこで、以下にそういった方法を10個選んで紹介する。

#1:不必要なサービスを無効化する

 マシンの使用目的にもよるが、不必要なサービスがたくさんあるはずだ。デスクトップマシンとしてLinuxを使用している?では、sendmailやhttpdなど、必要ではないサービスがたくさんあることになる。サーバマシンであるがWebサーバとしてしか使用していない場合にも、無効化できるサービスが数多くあるはずだ。サービスを無効化するには、管理者メニューにアクセスし、起動時に実行するサービス項目を編集すればよい。立ち上げたくないサービスをすべて削除するだけでよいのである。

#2:不必要なカーネルモジュールを無効化する

 デスクトップがEthernetに接続されているのであれば、無線ネットワーク用のカーネルモジュールをロードする必要はない。しかし、こういったモジュールをロードしないようにするには、カーネルの再コンパイルが必要となるため、気軽にできる作業にはならないのだ。また、実際に再コンパイルを行うには、カーネルのソースが必要となる。そして、通常の手順に従ってカーネルのコンパイルを行うことになる。違いは、不必要なモジュールをシステムの詳細設定時にすべて無効化するということだけだ。

 システム上に現在どういったカーネルモジュールがインストールされ、稼働しているのかを調べる最善の方法は、Bootchartをインストールすることである。Bootchartを用いることで、モジュールのリストが簡単に入手できるだけでなく、システム起動時に起こっていることが判りやすく示されるようになる。また、「chkconfig -list | grep 3:」というコマンドを用いて稼働中のサービスを表示させることもできる。ロードされているモジュールのうち、不必要なものを特定できたのであれば、次はカーネルの再コンパイル時にそれらを削除することになる。なお、カーネルの再コンパイル時には、あなたのマシンのアーキテクチャを正確に指定しておく必要がある。

#3:GNOMEやKDEではなく、軽量のウィンドウマネージャを使う

 私が軽量のウィンドウマネージャを使っているのには理由がある--これだけで起動時間が劇的に短縮されるのである。30秒から60秒もかけてGNOMEやKDEを起動するのではなく、2秒から10秒もあれば起動するEnlightenmentやXFCEを使ってみてはどうだろうか?これによって起動時間を短縮できるだけでなく、使用メモリも少なくてすむうえに、肥大化したソフトウェアとのやり取りに頭を悩ませる必要もなくなるのだ。

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