いよいよ青物の季節が到来し、久々の大漁。釣りから帰ってスーパーへ魚を買出しに行く必要も無かったのである。さて、スーパーマーケットと言えば、英国のテスコ(TESCO)がロイヤル・バンク・オブ・スコットランドと共同出資で設立したテスコ・パーソナル・ファイナンスの株式を買い取って完全子会社にするのだという(日経MJ 8/8)。
記事によれば、直接の原因は、やはりロイヤル・バンク・オブ・スコットランドの財務状況の悪化らしい。 英国のリテーラーは一時一斉に金融ビジネスへ参入したものの、それほどうまくは行っていなかったようだが、金融機関の体力が弱まる中、改めてノンバンク・セクターの存在感が強まりつつあるようだ。
サブプライムのもう1つのインパクト
サブプライム問題は、欧米の金融機関の体力を減衰させ、日本などサブプライムの影響が少ない国の金融機関の存在感を相対的に大きくした。もう1つの効果として、非金融セクターからの金融サービスへの参入を活発化させたのではないだろうか。
欧米諸国においては、銀行が貸出審査を強化したために、一般個人に加えて、中小企業や個人事業主などもソーシャル・レンディングに流れる傾向があり、これがネット金融ビジネスの拡大に寄与している。また、金融機関への不信感を抱く個人がパーソナル・ファイナンシャル・マネージメントの機能を提供するSNS サイトなどを盛り上げている。そして、今回のテスコのケースは、リテーラーが再度金融サービスを強化する機会を与えることになった。