移行は大きく4つのパターンに
「Notes/Dominoはその設計思想から、非常に良くできたツールであることは間違いない」と認めるのは、日本ユニシスの総合技術研究所で.NETセンターの.NETビジネス企画室に所属し、マイクロソフト認定テクノロジースペシャリストでもある西田良映氏だ。
Notes/Dominoを、メールや掲示板としてのみ利用する企業もあれば、そのプラットフォーム上で、独自に業務アプリケーションを作り込み、基幹システムや業務プロセスと密接に結びついたシステムを構築しているヘビーユーザーもある。これほど多くの企業に支持され、業務に深く根付いたツールは他に存在しないという西田氏だが、それゆえ独自のこだわりが深くなり、近年のテクノロジーとビジネスの変化のスピードに対応できなくなってきている点で課題があるとも指摘する。
マイクロソフト認定のゴールドパートナーであり、Notesマイグレーションの変遷をつぶさに見てきた日本ユニシスは、同社の.NETソリューションの一環として「Notesマイグレーションサービス」を提供している。第2の波を本格的なトレンドに高めようという戦略だ。
西田氏は、「Notesデータベースを単に他のプラットフォームにコンバートするだけではなく、新しい考え方を取り入れた上で移行をすることが重要」と述べる。Notesマイグレーションの困難さは、独自開発されたアプリケーションの移植はもちろん、既に企業内に浸透しているNotes特有のシステム構造、操作性、利用慣習などを変化させなければならない点にもある。マイグレーション後の新環境を、いかにユーザビリティが考慮された環境にするかという点が極めて重要だという。
そのため、同社では、現状の調査・分析により最適な移行パターンを導き出すアセスメントと、ユーザー企業の都合に合わせて用意された以下の4つのパターン別移行サービスの2本立てで実施する。
- 分散されたメール環境をActive DirectoryとExchange Server環境へ移行して統合
- カスタマイズアプリケーションを.NET FrameworkやSQL Serverの環境で稼働するウェブアプリケーションへとコンバート
- Notes掲示板や文書DBをSharePoint環境へ移行
- Notesを一部または全部残して、インターフェースをポータル化することでNotesアプリケーションと連携させ、かつNotesアドレス帳とActive Directoryを連携
