Operating Incomeは利益の塊?
Income Statementでは、もう1つわかりにくいもうけの指標があります。それがOperating Income(営業利益)と呼ばれるものです。Operating Incomeは、日本語訳が「営業」利益となっているため、営業した結果の利益の総称ととらえられがちですが、実際にはもっと幅広い指標になっています。Operating Incomeを求めるためには、Gross ProfitからSelling, General and Administrative(SG&A:販売費及び一般管理費)を引きます。
- Operating Income = Gross Profit - SG&A
SG&Aを少し分解すると、SG&AのSであるSelling Expense(販売費)は営業に関するコストを指します。販促費用も営業インセンティブも営業担当者のお給料もここに入ります。G&Aに当たるGeneral & Administrative Expense(一般管理費)には、バックオフィス関連の経費と一般管理費用が含まれます。総務などバックオフィスの方々のお給料はここに含まれます。本業にかかるコスト全部と考えても構いません。
では、先ほどのA社とB社のOperating Incomeを絵で見てみましょう。
A社とB社を比較すると、A社のSG&Aの割合がGross Profitに対して多いことがわかると思います。この場合は、
- A社は営業スキルや販促費用の使い方などに何らかの欠点があり、Operating Incomeが上がらない
- A社はバックオフィス業務にコストをかけすぎている、もしくは業務のアウトソーシングが遅れている
- A社には売上に繋がらない経費が多すぎる
といったことが考えられます。つまり、Operating Incomeを見る時は、「本業でのコスト=SG&Aがかかりすぎていないかチェックする」と覚えてください。SG&Aが改善されると、Operating Incomeが好転します。