考えてみればよく分からないICT
これまで5回にわたってバズワードに悩まされないために、それぞれのバズワードが秘めた言葉の本質的な意味について解説してきました。しかし、SaaS、SOA、Web2.0といった言葉は、ITを考えるにあたり重要な言葉なのですが、もしかしたら経営者の方には聞いたことがないものもあったかもしれません。しかし、今回お話するICTという言葉は絶対に聞いたことがあるはずです。
ICT――なにかと耳にするバズワードです。しかし、いざその定義を問われると困ってしまうのではないでしょうか。
IはInformation、TはTechnology。ではCはというとCommunicationです(ICT:Information and Communication Technology)。ICTという言葉は最近、CMなどで通信事業者がよく使うので通信や回線のイメージが付いてしまっているかもしれませんが、まずそのイメージは忘れてください。
ICTは、非常に広い概念です。どうとらえるか、いや、どこを重視するかは、あなたの会社や事業が外部と、何を使ってどういったことを「コミュニケート」するかによって変わってくるのです。そういう意味では「あなたなりのICTの定義」ができて初めてIT活用の姿が思い描けているというベンチマークのようなものなのかもしれません。
今回は、ここでのお話を元にあなたなりのICTを考えながら読んでみてください。