SAPジャパンと日本ビジネスオブジェクツ(BO)は9月25日、今後のビジネスインテリジェンス(BI)製品のロードマップに関する説明会を開催した。2008年1月に完了したSAPによるBOの買収を受け、両社が持っていたBI製品ラインアップの整理統合がどのように行われるかが明らかにされた。
説明会の冒頭、SAPジャパン、カスタマーイノベーションセンターマネージャーの加藤慶一氏は、改めてSAPによるBO買収の理由について説明した。
企業のBIに対する高い投資意欲を受け、SAPにおいても自社製品である「SAP BW」を中心としたソリューションを提供していたが、企業のBIに対する急速なニーズの変化に対応する中で、いくつかの課題が残されていたという。その課題とは、企業のビジネスプロセスにBIの機能が組み込まれていく中で、従来のようなデータ分析の専門家だけでなく、経営層や現場スタッフにいたる、あらゆるユーザー層に対して、整合性のとれたシングルビューでのデータ提供を行うことだったという。
「SAPとしても、これらの課題は認識しており、独自の努力は続けていた。しかし、ユーザー企業にとってBIのニーズは“待ったなし”の状態にあった」(加藤氏)
そこで、同社が出した結論は、BOを買収することにより、SAPのBI製品におけるポートフォリオの穴を埋め、SAPとして完全なBIのプロダクトスタックを構成するとともに、BOがBI専業ベンダーとして培ってきたプラットフォーム非依存のメリットも生かしていくという戦略だったという。
フロントエンドはBO製品にフォーカス--OLAP分析に新製品
今後のSAP+BOにおける製品統合のロードマップは、基本的にフロントBIにおける投資対象をBO製品を中心にするというシンプルなものだ。
現在、ダッシュボード作成およびデータ可視化製品としてはSAPに「Web App Designer」、BOに「Xcelsius」が、エンタープライズレポーティングツールとしてはSAPに「Report Designer」、BOに「Crystal Reports」というそれぞれの製品が存在するが、これらのカテゴリにおいては今後BO製品がSAPにおける標準ツールとなる。
ただし、OLAP分析ツールについては、SAPの「BEx Analyzer」、BOの「Voyger」という現行の両製品を統合した新プロダクト「Pioneer」をリリースすべく、開発作業中という。Pioneerは2010年までに提供が開始される見込みだ。
なお、現行のSAP BI製品のサポートについては、現行製品のサポート期間(標準サポートで2013年、延長サポートで2016年)内で継続して行っていく。
「現行のSAP製品のユーザーは、十分な余裕を持って、フロントBIツールのBO製品への移行を検討できる」(加藤氏)
また、データウェアハウス製品「SAP NetWewaver BW」、および「SAP NetWeaver Business Intelligence Accelarator(BIA)」については、今後も継続的に機能強化を続けていくという。