レノボ・ジャパンは10月29日、中小規模企業向けのx86サーバ製品「ThinkServer」を発表。同日よりタワー型3モデル、ラック型2モデル、計5モデルの提供を開始した。
発表されたのは、タワー型の「TS100」「TD100/100x」、ラック型の「RS110」「RD120」。型番の最初のアルファベットが「T」のモデルがタワー型、「R」のモデルがラック型を表す。CPUソケット数は型番の2番目のアルファベットで示され、「S」がシングルソケット、「D」がデュアルソケット対応となる。シングルソケットモデルには、Intel Core 2 Duo E7200が、デュアルソケットモデルにはIntel Quad Core Xeon E5405(TD100、TD100x)、Dual Core Xeon E5205(RD120)がそれぞれ搭載される。
OSは、Windows Server 2003 SBS Standard/Premium(32ビット版)、Server 2003 Standard/Enterprise(32/64ビット版)、Server 2008 Standard/Enterprise(32/64ビット版)、Server 2008 SBS Standard(64ビット版)、SBS Premium(32/64ビット版)、およびSUSE Linux Enterpise Server 10(32/64ビット版)がレノボより提供される。
レノボ・ジャパン代表取締役社長のRoderick Lappin氏は、「ThinkPad、ThinkCentreに加え、今回リリースするThinkServerで企業顧客へ向けたレノボのフルラインアップが完成した」と述べた。
今回発表されたThinkServerの一連の製品群は、同社がIBMのサーバ製品である「System x」の技術ライセンス供与を受けて製造したもの。一方、ソフトウェアについてはレノボオリジナルのセットアップツール「EasyStartup」、クライアントを含む統合管理ツール「EasyManage」、ソフトウェアやドライバの自動アップデートツール「EasyUpdate」などを組み込んで提供する。
サポートパッケージについては3種類用意される。基本保証の「Warranty」、24/7の電話サポートやオンサイト修理サービスを含む「Priority Support」、Priority Supportに加えて、オンサイトインストール、オンライントレーニングなどを提供する「Productivity」。そのほか個別のサポートオプションとして、オンラインデータバックアップサービス(25G、50G、100Gバイト)なども提供される。ThinkServerを購入したユーザーには、Priority Supportの90日間トライアルが提供されるという。
これらのオリジナルソフトウェアやサポートサービスを加えることで、特に専任のサーバ管理者を置けない中堅中小規模のユーザーに対し「導入、管理、保守が容易なサーバ」として、ThinkServerを訴求したい考えだ。
各モデルの本体参考価格(ダイレクト価格)は、TS100が10万6000円より、TD100/100xが21万2000円より、RS110が11万8000円より、RD120が22万9000円より。
レノボ・ジャパンでマーケティング&広報本部長執行役員を務める原田洋次氏は、「x86サーバの後発メーカーとして、価格だけでなく性能、サービスについても充実したものを提供し、市場シェアの上位に食い込みたい」とした。