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「生きていくためにICTが必要」--人口2000人の町がICTで受けた恩恵

藤本京子(編集部)

2008-11-07 19:31

 「情報を入手し、その情報を元に人々の理解、気づき、行動へとつながる。われわれのような小さな町では、ICTなくしては情報の入手さえ困難だ。生きていくためにICTが必要なんだ」--徳島県勝浦郡上勝町 町長の笠松和市氏は、2007年10月より取り組んでいるマイクロソフトとの地域振興プロジェクトを振り返り、このように語った。

笠松氏 徳島県勝浦郡上勝町 町長の笠松和市氏

 上勝町の人口は2000人。高等教育機関が存在せず、若者の多くは中学を卒業すると町を出て行ってしまう。だがこの1年、上勝町はマイクロソフトの協力の下、ICT勉強会の実施やウェブ会議システムの導入などで地域振興に努めてきた。その結果、農家向け情報システムを利用する農家が、1年前には58軒だったのが今では2.1倍の122軒になり、Uターンなどで町に新たに移り住んだ住人は、2006年10月から2007年9月の1年は8人だったのが、2007年10月から2008年9月の1年では18人にまで増加した。

 笠松氏によると、進学などで町を去る住人は毎年平均して約15人程度。つまりこの1年は、町を去る人がいたにしろ、ほぼ同数が町に移り住んだというわけだ。「町の後継者を育てることが上勝町の大きな課題だった。ICTによってこの課題が解決されつつある」(笠松氏)。上勝町では、新たな住民を受け入れる体制を整えるため、住宅も整備したという。

 ウェブ会議システム「Microsoft Office Live Meeting」を導入したことで、出張のための経費や時間の削減も実現した。役場や町内の企業では、同システム導入後の4カ月で合計8回のウェブ会議を実施、「交通費だけでも経費は約72万円削減できた」(上勝町ICT戦略検討委員会委員長 横石知二氏)としている。

 今後も上勝町では、ICTリーダーの人材育成や住民向けPC講座の実施、町内ポータルの開設などを計画している。笠松氏は、「将来的には、医療や高等教育にもICTが活用できればいいと思っている。遠隔治療やEラーニングなどが実現すれば、田舎でも安心して生活できる」と力説した。

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