日本では、欧米式のBPMは合わない?
BPRやBPMで業務プロセスを効率化し変化に対応できる柔軟かつ効率的業務に対応するプロセスを設計し、プロセスを支えるERPというITを導入するという手法は、欧米では一般的なのに対し、日本では懐疑的な目をむけられることが多いです。なぜでしょう?
ERPは融通がきかなく、業務に合わせて設計したら、コストがフルスクラッチと同様にかかった、安いといわれたのにだまされたという声をよく聞きます。しかし、ERPは最適化された業務ノウハウが凝縮されたパッケージソフトウェアからなっており、今の業務システムを平行移行するのではなく、BPRで変革した効率的な業務プロセスが乗りやすいアプリケーションになっています。ERPはBPRが大前提のシステムなのです。だからシステム屋ではなく業務コンサルタントのようなプレイヤーがあるべき業務を提言するようなBPRをする必要がある。海外ではコンサルティングファームがERP導入に深くかかわる理由はそこにあります。業務変革が出来なければERPは100%成り立たないからです。
この部分が日本では理解されていないようです。ERPが既存業務に合わないのは当たり前で、既存業務の対応をするシステムであればERPを選択するべきではないのです。
Peace out, Eric

筆者紹介
エリック松永(Eric Matsunaga)
Berklee College of Music、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科(修士)卒業。19世紀の米国二大発明家Graham Bellを起源に持つ米国最大の通信会社AT&Tにて、先進的なネットワークコンサルティングの領域を開拓。その後アクセンチュアにて、通信分野を柱に、エンターテインメントと通信を活用した新事業のコンサルティングをグローバルレベルで展開する。現在、通信業界を対象にした経営コンサルタントとして活躍中。