--日本でのプレインストール市場への取り組み
日本でも、PCベンダーと協力してKaspersky Labのソフトウェアをプレインストール提供することを考えている。新品のPCにプレインストールして提供することの重要性は、日本だけのことではなく全世界どこでも共通なので、全世界的に取り組んでいる。
ただし、最近では面白い変化も起こり始めていると感じている。
数年前、およそ5年くらい前だろうか。その頃の主要なPCベンダーであるHPやDELL、IBM(レノボ)はみな「アンイウイルスソフトウェアはどれでも一緒だ」と考えていた。そのため、どのソフトウェアを選んでプレインストールしても特に差はないと思われていたのだ。せいぜい、ブランドイメージが気になるくらいだった。
しかし、この状況は変わり始めており、ユーザーは選択肢を求めるようになってきている。PCベンダーも、「アンチウイルスソフトウェアには違いがある。異なる技術が使われており、実現できる保護レベルもそれぞれ異なっている」と考え始めているのだ。そこで、世界の主要PCベンダーはビジネスモデルを修正し、あらかじめ決められたソフトウェア構成のPCを販売するのではなく、ユーザーに選択肢を提供する方向で検討し始めている。
もちろん、こうした変化が実現するには時間がかかる。多分、実現するまでにはまだ2年から3年はかかるのではないだろうか。日本ではなく東ヨーロッパだが、小規模なパイロットプロジェクトが既に始まっているとも聞いており、変化が起こるのは間違いないだろうと考えている。
ともあれ、エンドユーザーにとっては、店頭でセキュリティソフトウェアを選んで購入するよりも、PCにプレインストールされている方が便利なのは全世界共通のこと。プレインストールの形で提供することの重要性はわれわれも認識している。