――最後の理由は、AdobeのFlashやFlexよりもJavaFXが優れているという主な理由なのでしょうか?
開発者らの話から判断すると、彼らが他社製品よりもJavaFXに惹かれているのは、何よりもまずJavaFXがほとんどの他社製品よりも普及しているためであると考えています。先ほども述べたように、われわれは1カ月当たり6000万~8000万本ものランタイムを配布しており、その数はほぼすべての他社製品を上回っています。開発者にとってまず何よりも重要なことはこういった数--つまりいかにして多くの消費者に手が届くかということなのです。そして、われわれが新たなものをJavaコミュニティに容易に送り届ける手段を持っているということは、われわれがこういったことを他社よりもずっと迅速に実現できるということを意味しているわけです。Microsoftとの間に契約が締結されたという事実を見ていただければ、このことは証明されていると言えるでしょう。
とは言うものの私は、開発者が慣れ親しんでいるという点もあると考えています。Javaは、世界で最も多くの人々に学習されている言語です。このため、その他のプラットフォームではサポートされていない方法で革新をもたらすためにコンテンツを作り上げ、それを消費者の元に送り届けようと思っている開発者の数も圧倒的に多いのです。
開発者の観点から見ると、他にもいくつか理由があります。まず、われわれのプラットフォームが今や完全にオープンソースとなっており、携帯電話からコンシューマー向けエレクトロニクス製品にいたるまでのありとあらゆる製品で利用できるようになっているという点は明らかでしょう。競合他社はこういったことを実現できていないのです。それは彼らのプラットフォームがオープンソースとなっていないからであったり、既存システムに接続できるようになっていないからであったり、携帯電話コンテンツの世界を軽視してPCに注力し過ぎていたりするためです。米国はPCを重視し過ぎる傾向にあるのですが、それは米国のみの現象のように思っています。他国ではもっと携帯電話に目が向けられているため、Javaにも熱い視線が注がれているわけです。われわれはこういったメリットをPCにも活かすことができるのです。