LinuxがMac OS Xよりも優れている10のこと - (page 4)

文:Jack Wallen(Special to TechRepublic) 翻訳校正:村上雅章・野崎裕子

2008-12-23 08:00

#8:利用可能なソフトウェアの数

 驚かれるかもしれないが、Linuxで利用可能なソフトウェアの多さはMac OS Xの比ではない。私はfreshmeat.net(UNIX向けのソフトウェアとクロスプラットフォーム向けのソフトウェアを集積しているサイト)でLinux用とMac OS X用のソフトウェアを検索し、ざっくりとした感触を得てみた。検索の結果、Linux用は1万1781件、Mac OS X用は1477件がヒットした。freshmeat.netはオープンソースソフトウェア指向のリポジトリであるため、この検索は公正なものではないと指摘する方も多くいるだろう。このため私は、GoogleからMac OS X用とLinux用のソフトウェアを検索してみた。その結果、Mac OS X用は1910万件、Linux用は4570万件がヒットした。

 Linuxとその他すべてのOSを分ける観点の1つとして、Linuxには数多くの道具が用意されており、ありとあらゆる作業で利用できるという点を挙げることができる。ワードプロセッシングという作業を考えてみることにしよう。Macの場合、有名なソフトウェアとしてMicrosoft OfficeとOpenOffice.orgがあり、マイナーなものとしてBeanやNisus、Mellel、NeoOfficeがある。Linuxの場合、有名なソフトウェアとしてOpenOffice.orgがあり、マイナーなものとしてTextmakerやAbiword、Hangul、EZ、Kwrite、gedit、Nano、vi、Emacs、Flwriter、TED、Siag Office、LaTeX、EditPad Proなどがある(訳者注:これらのソフトウェアの中には、Mac OS Xで利用可能なものも含まれている)。これで判っただろう。もちろんMac OS XでもFinkを用いることでLinuxアプリケーションをインストールすることができる。これは私も試してみた。しかし、しばしばクラッシュしたりまったく動作しなかったため、これはあまり良い考えとは言えないだろう。

#9:ユーザーに対するやさしさ

 私は「ユーザーに対するやさしさ」とは逆の意味を持つ表現を思いつこうとしたものの、思いつくことができなかった。このため私と共に考えてほしい。AppleのMac OS Xが成功した理由の1つとして、OSのインタフェースをユーザーにとってやさしいものにし、ほとんどすべての作業を誰でも簡単に行えるようにしたことを挙げることができる。しかし、そういったやさしいエクスペリエンスを望まないユーザーもいるのだ。Linuxの場合、さまざまなレベルのデスクトップエクスペリエンスが用意されている。GNOMEやKDEを用いることで、Mac OS Xとよく似た、とてもユーザーにやさしいエクスペリエンスを実現することができる。あるいは、デスクトップ代わりにコンソールを使用することで、まったく逆の方向を追求することもできる。さらに、それらの中間にあるどのようなエクスペリエンスでも実現することができるのだ。Mac OS Xの場合、多くのパワーユーザーがお仕着せのエクスペリエンスに我慢させられている。Linuxの場合、何も手を付けずに、当面そのままにしておくということもできるし、まったく別のものにすげ替えてしまうということもできる。Appleのデスクトップを使用する場合、Mac OS Xにすべてのコントロールを任せることになる一方、Linuxのデスクトップを使用する場合、あなたがすべてをコントロールできるようになるのだ。

#10:キーボードの効率性

 私がMac OS Xに対して感じている最大の不満の1つは、通常の機能を持ったDelキーがない(訳者注:ワイヤードキーボードにはある)ということである。この機能を使うには、fnキーを押下しながらDelキーを押下しなければならないのだ。これはMac OS Xのキーボードを使用する際の常識であり、バリバリのプログラマーにとっては、サラダが健康に良いというのと同じくらい当たり前のことなのだ。しかも問題はDelキーだけに留まっていない。Endキー(訳者注:ワイヤードキーボードにしかない)も私の期待通りに動作してくれないのだ。カーソルを行末に移動させたい場合、fnキーを押下しながらEndキーを押下しなければならないのだ(つまりfnキー+Endキーでカーソルが行末に移動するようになっている。訳者注:Commandキーを押下しながら右向き矢印キーを押下することでも、カーソルを行末に移動させることができる)。さらなる問題として、マウスボタンがある。これがAppleにとっては意味のある設計であるということは判っている。しかし多くの人々は2ボタンマウスに慣れ親しんでいるのである。一方、Linuxの場合、3ボタンマウスを使うこともできるようになっている。こういった3ボタンマウスを使用することで、コピー&ペーストを簡単に行うことも可能になるのだ(左マウスボタンを使ってテキストを反転させた状態で、中央のボタンをクリックするとペーストが実行される)。LinuxのキーボードはMac OS Xのキーボードよりもずっと効率的なのだ。

その他の問題は?

 ここまでで、LinuxがMac OS Xよりも優れていると感じている10項目を挙げてみた。いずれかがあなたにとって決定的なものとなっていただろうか?その可能性はかなりあるはずだ。この他にLinuxの方がMac OS Xよりもうまく取り扱えることがあるだろうか?あるのであれば、コメントを寄せてほしい。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

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