7. Safra Catz氏(Oracle)
売上げの50%を既存のソフトウェアとサポート契約から得ているような企業の場合、経営効率を高めるリーダーを持つことが非常に重要になる。エンタープライズソフトウェア大手であるOracleの場合、プレジデントであり元最高財務責任者(CFO)であるSafra Catz氏がそのリーダーだ。CEOのLarry Ellison氏も同社のリーダーとして華やかな存在だが、同社の着実な買収の流れを統合する責任を負っているのがCatz氏だ。Microsoftが中小企業市場でOracleを攻め立て、SAPとIBMが大企業顧客を盗み取ろうとする環境の中では、Oracle帝国は小さくなるはずなのだが、実際にはそうなっていない。同社は非常に幅広いエンタープライズソフトウェア製品を組み合わせ、それをCatz氏のリーダーシップの下で一つにまとめている。同氏はこのリストに2人しかいないCEOではない人物の1人だが、Oracleの買収の成功は、同氏にそれだけの価値を与えている。
6. Eric Schmidt氏(Google)
Googleは究極的には、幅広い顧客を対象とした、インターネットのパワーを広げる素晴らしいツールに焦点を当てているものの、同社は静かにビジネス向けテクノロジー製品にも侵食している。Gmailの機能は拡張されMicrosoft Outlookの競争相手となり、ワシントンD.C.の自治体のような大きな組織がMicrosoft OfficeからGoogle Appsへ移行し、Google Enterprise Searchアプライアンスは引き続き拡大し、Androidスマートフォンは強力なビジネス用デバイスとなる可能性を秘めるなど、Googleが念入りにエンタープライズ市場に入り込みつつあることを見て取ることができる。そして、Googleのチェアマン兼CEOのEric Schmidt氏は、元々Sun MicrosystemsとNovellという2つのエンタープライズベンダーで働いていたことを忘れてはならない。
5. Marc Benioff氏(Salesforce.com)
ビジネス業界におけるクラウドコンピューティングとSoftware as a Service(SaaS)の成功談としては、Salesforce.comに勝るものはない。このウェブベースのCRMツールは、2008年も急成長を続けており、同社のチェアマン兼CEOのMarc Benioff氏は、ビジネステクノロジー業界の次の大きな展開としてのSaaSの旗を振り続けている。もしBenioff氏が成功すれば、Salesforce.comはCRMを超え、世界で初めてのビジネスのためのコンピューティングプラットフォームを作り上げられることになるだろう。同氏このリストから外すことはできない。
4. Anne Mulcahy氏(Xerox)
過去5年間、XeroxのCEO兼チェアマンのAnne Mulcahy氏は、かつてコピー機の代名詞であった同社の運命を変えた。Mulcahy氏は大規模な経費削減を含む厳格な財務規律を策定する一方で、Xeroxのサービス事業を成長させ、研究開発を拡大してイノベーションを進め、新興成長市場に進出した。皮肉なことだが、今ではXeroxのコンサルタントは、企業に対し紙を節約しプリンタの数を減らす方法について助言している。多くの場合、大量のHewlett-PackardのプリンタをXeroxの大きなプリンタで置き換えることによってだが。