ボーランドCEOのニールセン氏、ヴイエムウェアのCOOに就任へ

文:Charles Cooper(CNET News.com) 翻訳校正:編集部

2009-01-07 13:42

 Tod Nielsen氏は、1つの職に留まることはできない。

 実際は、様々な企業を渡り歩く、という表現の方が正しい。VMwareは米国時間1月6日、Nielsen氏(43歳)を同社の最高執行責任者(COO)に指名した。2000年以来、Nielsen氏が渡り歩いた企業はこれで6社目ということになる。

 多弁なNielsen氏は、2005年11月からBorlandの最高経営責任者(CEO)を務めてきた。それ以前は、Oracle、BEA Systems、Microsoftで幹部を務めた。またCrossgainのCEOも務めていたが、競合禁止をめぐりMicrosoftの怒りを買い、辞任を余儀なくされた。その後、CrossgainはBEAに買収された。

 VMwareに新設されたCOO職に就任するNielsen氏は、同社のCEO、Paul Maritz氏に直属する。Maritz氏はNielsen氏にとって、10数年勤務したMicrosoft時代の元同僚であり、上司でもあった。

 Maritz氏は声明の中で、Nielsen氏のCOO就任により、Nielsen氏がビジネス、マーケティング、オペレーションに力を入れてくれるため、Maritz氏はそれらの業務から解放され、他の分野に集中できると語っている。「Todとは過去に親密に働いた経験があるので、共に効率良く働き、互いに補い合えるだろう」(Maritz氏)

 VMwareは2007年に新規株式公開(IPO)を果たした。同社のIPOは、その年に最も盛り上がったIPOの1つだったが、それ以来、初期の栄光の多くを失った。同社は、仮想化市場でMicrosoft、IBM、Xen、Oracleといった大手企業との厳しい競争にさらされており、その上、深刻化する景気後退の影響も受けている。

  Nielsen氏は、Microsoftに在職中、米司法省が独占禁止法違反でMicrosoftを提訴した際、数カ月間に及ぶ法廷ドラマの中で脇役を演じた。Microsoft側の証人らは、最初に証人台に立った際、司法省側の主席検事David Boies氏の鋭い反対尋問により意気消沈してしまった。そこで、Microsoftは技術に詳しい付添い人としてNielsen氏を現地に派遣したのだ。

 一方、Borlandは6日、全従業員のおよそ15%に当たる130人の人員削減を発表した。また同社は、第4四半期決算の速報を発表し、売上高が3850万〜4000万ドル程度に減少することを明らかにした。以前、同社は通期の売上高が1億8000万〜2億ドルになるとの予測を示していた。Nielsen氏の後任として、最高財務責任者(CFO)を務めていたErik Prusch氏が社長代理兼CEOに指名された。

この記事は海外CNET Networks発のニュースを編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]