セールスフォース、顧客サービスをクラウド化する「Service Cloud」を発表

文:Larry Dignan(ZDNet.com) 翻訳校正:緒方亮、福岡洋一

2009-01-16 14:12

 Salesforce.comは、クラウドコンピューティング向けに設計した顧客サービスアプリケーション「Service Cloud」を発表した。クラウドを利用して、Google、Facebook、Amazonなどで交わされている会話にアクセスできるようにするものだ。

 Service Cloudは「Force.com」のプラットフォームが基盤となる。Salesforce.comは声明の中で、「顧客サービスの対話の3分の2はクラウドで行われる」と述べている。

 Service Cloudは、Salesforce.comが買収したInStranetを統合する取り組みの一環のようだ。Service Cloudの詳細には曖昧な部分があり、後でDennis Howlett氏が細かく分析するが、ここで注目すべきは、Salesforce.comがソーシャルネットワーキングと顧客サービスを結びつけようとしていることだ。OracleとSAPも同様の取り組みを進めているところで、この考え方自体は必ずしも独自のものではない。一般に、こうした手法を使うことによって顧客サービスの担当者は、Facebookなど、あちこちで顧客からのフィードバックをよりうまくモニターできるようになる。

 ただ、Salesforce.comの場合はSaaSのベンダーであることから、こうした連携をより迅速に提供できる可能性が高い。

 主な要素としては次のようなものが挙げられる。

  • 単に投稿するだけでなく、相互にやりとりできる顧客コミュニティー。Salesforce.comは企業コミュニティーを主催したいと思っている
  • ソーシャルネットワーキングの接続。Salesforce.comによるとService Cloudは、Facebook、フォーラム、ブログなどをつなぐものだという。目標は、情報を企業の知識ベースに吸い上げることだ。
  • 検索ランキング。Salesforce.comは、Service Cloudの成果がGoogle検索の結果ページでトップ付近に掲載されると断言している。
  • クラウドを通じた提携情報の共有。
  • クラウドを主にした、複数チャンネル(電話、電子メール、チャット)でのサポート

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

注目している大規模言語モデル(LLM)を教えてください

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]