7. SOAは軽量化に向かい、新しいトリックを採用し、生き残っていくだろう。私は長い間、SOAというアイデアに対して楽観的であり続けているものの、複雑なテクノロジや会得することが難しいスキル、さまざまなテクノロジにまつわることばかりに焦点が当たっており、業務を行っている人間がおろそかにされている点については非常に危惧している。とは言うものの、こういった原因の半分は、今日のグローバル化された社会、すなわち極めて競争の激しい環境において、近代的なテクノロジの基本をビジネスに応用するための方法をマスターする時間を従業員が取ろうとしないということに根ざしている。彼らは近代的で実務的なビジネスをデザインするだけの知識を持ち合わせていないのだ。もう半分の原因は、業務に深く関わろうとせず、テクノロジに重きを置きすぎたり、現状維持に甘んじようとするIT部門にある。テクノロジやビジネスにおける現状を考えた場合、SOAが現状のままで生き残ることはなく、2009年に大きな変革を迎えることになるだろう。こういった変革とともに、Web 2.0とSOAの統合(関連英文記事)というかたちでWeb指向アーキテクチャ(WOA)と密接に関連したマッシュアップテクノロジが前面に押し出され、中心に据えられることになる。
8. ビジネス環境における大きな変革によって2.0の新たなビジネス機会が生み出される。金融業界は痛手を被っているものの、すでにさまざまな部分が(1.0の方法かもしれないが)オンライン化されている。取引アプリケーションは最も大きなかつ初めて実現されたオンラインのサクセスストーリーの1つであることに間違いなく、オンラインの不動産ローンアプリケーションも同様である。しかし、不動産はブローカーやその他の企業による業界の統制に絡む複数の理由によって、オンライン上では大きなプレゼンスを獲得するには至っていない。こういった業界やその他の業界では、新世代の企業によってようやく完全な2.0形式でのオンライン化が実現されるはずだ。こういった新世代の企業は、金融業界やローン業界の再編によって浮き彫りにされた大きなギャップを埋めるために、最新のテクノロジやビジネスモデルを駆使して参入してくることになるだろう。これが実際に意味することとは何だろうか?おそらくは、ユーザーが作り出す投資信託商品が登場したり、100%透明なオンライン投資の仕組みが実現したりするとともに、不動産市場でも完全なオンライン化が実現することでセルフサービス化が進んだりするだろう。われわれが目にしてきたようなビジネスサイクルの行き着く先は、他の企業が考えつかないような素晴らしいアイデアを持った革新的な新企業にとって、素晴らしい眺望の場所となっているはずである。私は、2009年もWebが新たなビジネスを創出し、成長させるための最も迅速かつ簡単な方法としてあり続けるため、数多くのものがオンライン化されると予想している。
2009年には他にどのようなものが生み出されるのだろうか?
私は2009年の予想から数多くのテクノロジを割愛している。その理由は、現時点においてビジネス世界を幅広く眺望できるようなレベルに達している主要な新テクノロジがほとんどなかったためである。クラウドコンピューティングやマッシュアップ、SOAはもちろん例外であり、これらはテクノロジであると同時に戦略的にビジネスを行っていくための武器でもあるのだ。いや、2009年の目玉はネットワークを介した市場とのパートナーシップの締結(顧客コミュニティやクラウド(cloud)のソーシング、クラウドソーシング)や、コスト増を抑えながら新たな機会を見つけ出すこと、少ないコストでより多くの成果を上げることになるだろう。
あなたは2009年がどのような年になると考えているだろうか?コメント欄にあなたの意見を書き込んで欲しい。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ