Cisco Systemsは米国時間1月27日、ネットワークコンピューティング機器およびビル内冷暖房システムの電力使用を制御するソフトウェアを発表した。
「EnergyWise」と呼ばれるこのソフトウェアは、「Cisco Catalyst」スイッチ向けの無料アップグレードで、電話やワイヤレスルータを含むIP接続された機器が使用する電力の監視と管理を行える。Ciscoは2009年夏に、PCの消費電力を削減するVerdiemのPC管理ソフトウェア「SURVEYOR」をベースにしたバージョンをリリースする予定だ。
企業はEnergyWiseの導入により、電力使用に関するポリシーを設定でき、たとえば、終業後はPCやネットワーク機器をスリープモードに切り替えるといったことが可能になる。
Ciscoのより長期な計画は、ハイテク機器の枠を超えて、ビル内のオートメーションシステムに参入することだ。
2010年前半にはEnergyWiseを使って、暖房、換気、空調、照明、従業員の入室管理システムといったビルの資産を管理できるようになる見込みだ。
また、Ciscoは1月27日、Richards-Zeta Building Intelligenceという企業を買収したことを明らかにした。同社が手がけるソフトウェアは、冷暖房システムのようなビル内の機器からの情報を、EnergyWiseなどのソフトウェアアプリケーションが読めるフォーマットに変換する。
IBMなど他の大手ITベンダーも、IT機器とビル管理システムの両面で同様の取り組みを行っている。
Ciscoもまた、ビル管理システムとEnergyWiseを連携させるため、Schneider Electricと協業している。しかし、Ciscoのイーサネットスイッチング技術グループ責任者のWilliam Choe氏は、Light Readingの取材に応え、社内の比較的小規模なルータに同ソフトウェアを導入することで、企業での省エネが数多く実現するだろうと述べた。
「こうした(比較的小規模な)環境に適用されたこれらのスイッチの大多数は配線クロゼットの中にあり、エンドポイント、すなわちアクセスポイントとIP電話につながっている」(Choe氏)
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ