Windowsの脆弱性「MS08-067」を狙うワームが急増、亜種も多様化

吉澤亨史

2009-02-13 10:34

 マカフィーは2月10日、2009年1月のネットワーク脅威の状況を発表した。ワームである「W32/Conficker.worm」の検知数急増が特徴的であった。2008年11月の発見以来、多くの亜種が発見されているこのワームは、マイクロソフトWindowsの脆弱性「MS08-067」を悪用するため、パッチを適用していない場合は早急に対応する必要がある。

 W32/Conficker.wormは、2009年に入ってから悪質なソーシャルエンジニアリング手法を併用した外部メディアによる感染機能も確認されている。またアンチウイルスベンダーによる駆除を困難にするロジックを取り入れたさまざまな亜種が発見されているため、引き続き警戒が必要としている。

 このほか、Internet Explorerの脆弱性を狙ってマルウェアをインストールしようとするスクリプトも複数ランクインしている。これらはSQLインジェクションなどの手法によって攻撃されたウェブサイトにユーザーがアクセスすると感染する可能性がある。Internet Explorerをはじめとして、古い脆弱点も修正されているかを再確認する必要があるとしている。

 1月にマカフィーにより検知されたウイルスの数をみると、企業数で多い順では、1位が「Generic!atr」(1575件)、2位が「Generic.dx」(1159件)、3位が「Phish-FraudPay.eml」(882件)となっている。マシン数では、1位が「Generic!atr」(5919台)、2位が「Generic.dx」(3184台)、3位が「Generic PWS.ak」(1990台)、ファイル数では、1位が「JS/Redirector」(4万4964件)、2位が「W32/Conficker.worm」(3万4505件)、3位が「Generic!atr」(2万3666件)であった。

 不審なプログラム(PUP)では、企業数での1位が「Generic PUP.x」(2557件)、2位が「Adware-OptServe」(1300件)、3位が「Generic PUP.d」(1110件)となっている。マシン数では、1位が「Generic PUP.x」(5957台)、2位が「RemAdm-VNCView」(2847台)、3位が「Adware-OptServe」(2300台)、ファイル数では、1位が「Generic PUP.x」(93063件)、2位が「RemAdm-VNCView」(74475件)、3位が「Adware-OptServe」(62461件)であった。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    マンガで解説!情シスが悩む「Microsoft 365/Copilot」の有効活用に役立つ支援策

  2. 運用管理

    データベース管理の課題を一挙に解決!効率化と柔軟性を両立する新しいアプローチとは

  3. セキュリティ

    セキュリティに対する意識や対策状況の違いが浮き彫り--日米豪における情報セキュリティの実態を調査

  4. セキュリティ

    ソフトバンクロボティクスが、グローバル規模で安全かつ効率的にiPhoneのBYODを実現できた理由

  5. セキュリティ

    「100人100通りの働き方」を目指すサイボウズが、従業員選択制のもとでMacを導入する真の価値

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]