グーグル、オープンソースのスペルチェッカー「Hunspell」を自社の技術で強化

文:Stephen Shankland(CNET News.com) 翻訳校正:緒方亮、福岡洋一 2009年02月13日 12時58分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Googleの翻訳技術は、まったく別個のプロジェクトである同社のブラウザ「Google Chrome」や、さらにはオープンソースのスペルチェックパッケージ「Hunspell」を利用したその他のソフトウェアにまで、恩恵をもたらし始めた。

 Chromeは、「WebKit」のスペルチェック機能とHunspellにある正しくつづられた単語の多言語ライブラリを組み合わせて、27言語のスペルチェックを提供している。しかしHunspellでは、広く使われている単語の多くが未収録のため、Googleは同社の翻訳技術を利用してそのギャップを埋め合わせた。

 GoogleのプログラマーBrett Wilson氏とSiddhartha Chattopadhyay氏が米国時間2月11日付のブログ投稿で説明しているので、それを引用しよう。

 Hunspellの辞書管理者はすばらしい仕事をやり遂げ、誰もが利用できる高品質の辞書を作り上げたが、どの辞書にもついてまわる問題として、収録漏れというものがある。新語が登場したり、固有名詞が一般的に利用されるようになったりする場合はとくにそうだ。われわれGoogleで働く者は、インターネットに関する知識を利用してこうした収録漏れを特定し、修正するのに有利な立場にある。Googleの翻訳チームは言語モデルを使って、それぞれの言語において最もよく使われる単語を整列させたリストを生成している。このリストをHunspellの辞書と照合して、各辞書に登場しない単語トップ1000語のリストを生成した。このリストには一般的な言葉が多数入っているが、よくある綴りの間違いも含まれている。後者を取り除くため、各リストをそれぞれの言語の専門家が検討した。全般的に固有名詞、さらには外来語についても、一般的な用法である限りは保持するように努めた。

 Googleが辞書に追加した英単語には、「antivirus」「anime」「screensaver」「Mozilla」「Obama」「Wikipedia」などがある。

 Googleはこうして辞書に収録した語を、Hunspellが採用しているオープンソースライセンスで公開している。「GNU General Public License(GPL)」「Lesser General Public License(LGPL)」「Mozilla Public License(MPL)」の3種類だ。Googleは、Chromeの開発者向けプレビュー最新版「2.0.160.0」で、19言語について新語を追加している。

 オープンソースソフトウェアということで、変更を自由に利用できるほかのところでも、Googleによる成果の恩恵を受けることが可能だ。Hunspellのサイトによると、「Hunspellは『OpenOffice.org』、Mozillaの『Firefox 3』『Thunderbird』でデフォルトのスペルチェッカーとなっている」という。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
関連キーワード
クラウドコンピューティング

関連ホワイトペーパー

SpecialPR

連載

CIO
ハードから読み解くITトレンド放談
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
研究現場から見たAI
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
内製化とユーザー体験の関係
米ZDNet編集長Larryの独り言
今週の明言
「プロジェクトマネジメント」の解き方
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
Fintechの正体
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
情報通信技術の新しい使い方
三国大洋のスクラップブック
大河原克行のエンプラ徒然
コミュニケーション
情報系システム最適化
モバイル
通信のゆくえを追う
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
セキュリティの論点
ネットワークセキュリティ
スペシャル
Gartner Symposium
企業決算
ソフトウェア開発パラダイムの進化
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
CSIRT座談会--バンダイナムコや大成建設、DeNAに聞く
創造的破壊を--次世代SIer座談会
「SD-WAN」の現在
展望2017
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
さとうなおきの「週刊Azureなう」
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
中国ビジネス四方山話
より賢く活用するためのOSS最新動向
「Windows 10」法人導入の手引き
Windows Server 2003サポート終了へ秒読み
米株式動向
実践ビッグデータ
日本株展望
ベトナムでビジネス
アジアのIT
10の事情
エンタープライズトレンド
クラウドと仮想化