仮想化のROI最大化を支援するデルのサービス
一方で、Oglesby氏は、仮想化における優れたパスを実現するためのサービスとして、「仮想化準備アセスメント(VRA)」サービスのほか、「仮想化の設計と立案」「実装と移行」「継続的な健全性とメンテナンス」を支援するためのサービスを、デルが用意していることを強調した。
仮想化準備アセスメントは、4〜6週間をかけて、想定している予算と技術をもとに、仮想化のポテンシャルとROIモデルを明確化するもの。ITスタッフへのインタビューを通じて情報を収集し、現在のサーバ稼働率などをもとに、どのサーバを仮想化すべきかといった提案を行い、ROIを算出する。具体的なハードコスト削減効果や財務的メリットについても示すことができるという。
「VRAは、現実的なROIを提示することができるものであり、仮想化プロジェクトを成功させるための第一歩となる」と位置づける。
また、「仮想化の設計と立案」は、部門ごとの仮想化に留まらず、組織的障壁を崩した全社規模での正しい決定を迅速に下すためのサービスという。導入計画、プロセス、ポリシーに基づいたプロジェクト計画の立案、新ソリューションを運用するために必要な人的リソース、スキルのリスト化、仮想化による想定条件の有効性検証、プロジェクトを可視化するシステム構成仕様書などを提供する。
さらに、「実装と移行」に関しては、Dell GICS Virtualizationサービスを提供。デルのコンサルタントが、これまでの経験や認証済みのリソースを活用して用意する「文書」「テンプレート」「プロセス開発」を利用することで、導入展開を加速し、短期間で実装できるようにするものだ。
「ユーザーが、仮想化の実装や移行に関して熟知していなくても取り組むことができ、また、文書などを作る手間をなくすことができる。デルが提供する管理ツール、レポーティングツールを活用することで、合理的な移行プログラムの実行と、新たなインフラストラクチャへ移行するための合理的プロセスを提供できる」とOglesby氏は語った。
仮想化への取り組みを行っているにもかかわらず、成果が上がらない企業の多くは、技術的な問題よりも、計画立案方法、導入時期や期間、管理方法、課金方法、プロセスといった観点からの課題が目立つというのが、Oglesby氏の指摘だ。「導入すべきか否か」といった段階は既に過ぎ、こうした指摘がはじまっているところからも、いよいよ仮想化が地に足の着いた提案になってきたと言えそうだ。