最近は社内で英会話レッスンを行う企業も増えており、受講形態だけを見るとそれほど特別なプログラムではないようにも見えますが、実はそのレッスン内容がかなりハードなのです!
スパルタ英語レッスンの内容は?
2008年度には、前期、後期とそれぞれ3カ月間ずつのビジネスイングリッシュプログラムが開催されました。カリキュラムは、外部の専門機関にインテル社内のニーズを説明し、インテル仕様に作られた内容になっています。ネイティブスピーカーのインストラクターの指導により、次のような具体的なシーンを念頭に、お互い英語でプレゼンテーションを行ったり、ロールプレイングを交えたりしながらレッスンを進めます。
- シーン例:エグゼクティブレベルの上司に影響力を及ぼしながら、説得力のあるプレゼンテーションを行う
- シーン例:電話会議において、利害関係の異なる人たちの中で、自分の主張を認めてもらう
- シーン例:ビジネスの後の夕食会など、ソーシャルな場での円滑なコミュニケーションを図るための話題づくりをする
英語で会話をするという問題以前に、日本人が苦手とする場面が多々設定されています。時にはレッスンの様子をビデオ撮影し、自分自身で確認したり別の人と比較することもあると言います。「同じシチュエーションでの英語のやりとりでも、説得力のある単語を選ぶ人もいれば、シンプルな表現で進める人もいます。プレゼンテーションであれば、身振りや手振り、声のトーンの違いについても異なります。それをお互いに見比べながら、どちらが心に響くかといった検討もしていきます」と坂口部長は説明します。
英語がそれなりにできる人にとって、あらためて自分のプレゼンや英語でのやりとりを映像で確認することは、意外と勇気のいることではないでしょうか。坂口部長は、「確かに、自己啓発は人に知られずやりたいタイプの人も中にはいるかも知れません。しかし、このプログラムの一番の目的は『気づき』を感じてもらうこと。英語のコースを3カ月受けたからと言って、十分な英語力がついたことにはなりませんし、継続しなければさらなる上達はありません。『気づき』を持つことで、より一層の努力を続けてほしいと願っています」と説明します。
実際、英語がある程度できてしまうと、改めて時間を割いて学習しようという気持ちになりにくいのが本当のところでしょう。このプログラムに参加してもらうことで、新たな「気付き」を持ち、さらなるステップアップを目指してもらいたいという思いがあるようです。
受講したほとんどの社員は、「意識が変わってきた」「気付かなかったことに気付いた」といった感想を述べているそうです。「実質的な効果はこれからだと思いますが、プログラムの結果を踏まえながら、今後もしばらくこのプログラムを提供し続けたいと思っています」と坂口部長は話します。