CiscoのPadmasree Warrior氏は「われわれのビジョンは『いかにしてデータセンター全体を仮想化するか?』である」と述べるとともに「これは単体の製品についての話ではない。われわれは、そういった遷移を実現できる一連の製品を用意するつもりだ」と述べている。
他社と同様に、Ciscoはユーティリティコンピューティングを導入することで、多くの企業がコストやエネルギーを削減できるようになると考えている。また、コンピューティングパワーはPCからサーバへと移ってきているため、大きな収益に結びつけることも可能だと考えている。今後は、アプリケーションやストレージの(データセンター上にある)クラウドへの移管が進むとともに、低価格のNetbookや、IntelのAtomを搭載したマシンがPC市場を席巻するようになると予想されている。その結果、PCの利益幅は薄くなる一方、(利益幅がより大きな)高性能サーバに対する需要が高くなるはずである。
Ciscoはユーティリティコンピューティングによって大きな市場機会がもたらされると考えており、自社にはその市場をリードするだけのテクノロジがあるとも確信している。また同社は、データセンター内やインターネット上のシステムを接続するためのネットワーク屋に終わりたくないとも考えている。しかしHPやIBM、Dellも、こういった新たな形態のデータセンターに目を向けている。こういった企業もまた、ユーティリティコンピューティングによって、クラウドコンピューティングを用いたWebベースのアプリケーションの普及と、順応性に優れた今後のエンタープライズデータセンターの発展が加速されると判っているのである。このため、CiscoとHP、IBM、Dellの4社による壮絶な戦いが始まることになるだろうと十分に予見することができるわけである。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ