AppleはTime CapsuleとAirPort Base Station製品に影響のある3件のセキュリティホールを修正するファームウェアのアップデートを公開した。
これらの脆弱性は、特別に作成されたパケットによるサービス妨害や情報漏洩の攻撃につながる可能性がある。脆弱性の詳細は次の通りだ。
- CVE-2008-2476:IPv6の近隣探索プロトコルの実装が近隣探索メッセージの発信元を検証していない。悪意をもって作成されたメッセージを送ることで、リモートユーザーがサービス妨害、プライベートネットワークトラフィックの監視、偽造したパケットの挿入などを引き起こすことができる場合がある。このアップデートでは、近隣探索メッセージに対し追加的な検証を行うことでこの問題を解決している。
- CVE-2008-0473:PPPoE探索パケットの処理に境界外メモリアクセスの問題が存在する。悪意をもって作成されたPPPoE探索パケットを送ることで、リモートユーザーが意図しないデバイスのシャットダウンを引き起こすことができる場合がある。このアップデートでは、境界チェックの処理を改善することでこの問題を解決している。
- CVE-2008-3530:IPv6のサポートを有効にしている場合、IPv6ノードはパケットを処理する際に起こった問題への応答にはICMPv6を用いる。ICMPv6の「パケット過大」メッセージを受け取った際の処理に実装上の問題が存在し、予期しないデバイスのシャットダウンを引き起こすことがある。このアップデートでは、ICMPv6メッセージの処理を改善することでこの問題を解決している。
Appleはこのアップデート(ファームウェアバージョン7.4.1)は、デバイスに付属のAirPort Utilityを通じて、802.11n対応のTime CapsuleやAirPort Base Stationにインストールされると述べている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ