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在庫適正化狙い、ビッグバンでのERP導入を7カ月で完了--オプトエレクトロニクス

田中好伸(編集部)

2009-03-19 16:05

 バーコードリーダーの開発・製造・販売を主力とするオプトエレクトロニクスはこの2月に、製造から販売、購買、会計、在庫管理にまで至る基幹系システムを全面刷新した。サービス業務関連を除くほぼすべてのシステムが対象だ。

 今回のシステム刷新には、日本インフォア・グローバル・ソリューションズ(日本インフォア)が提供する統合基幹業務システム(ERP)パッケージ「Infor ERP LN」(旧SSA Baan ERP)を採用。当初は手組みの既存システムの拡張する計画だったが、多言語・他通貨や現地サポートなどを踏まえて、Infor ERP LNの採用を決めている。

 導入には、日本インフォアが提供する短期導入支援サービス「Infor ERP LN Fast Start」(LNFS-J)を活用している。同サービスを活用することで、製造から販売、購買、会計、在庫管理に至る、ほぼ全面的に基幹系システムを入れ替える“ビッグバン”方式であったにもかかわらず、導入プロジェクト期間は7カ月という短期間で完了している。導入費用は1億1000万円と見られており、ビッグバン方式としては安く抑えられていると言われている。

 オプトエレクトロニクスがいかにしてInfor ERP LNを導入していったのかなどが、この2月に開催されたイベント「Inforum Japan 2009」の中で、オプトエレクトロニクスの藤田一秀氏(コンピュータ室グループリーダー)と日本インフォアの笹俊文氏(インダストリーソリューション・ビジネスコンサルティング本部執行役員本部長)によるセッションで明らかになっている(笹氏によればオプトエレクトロニクスは「LNFS-J」の1号ユーザーという)。

差別化にはコストとデリバリの適正化

 バーコードリーダーを中心とした自動認識装置を「自分たちの手で設計から販売まで手掛ける」(藤田氏)オプトエレクトロニクスの企業規模は、従業員数269人(連結ベース、単体では178人)で資本金は7億5963万円。直近の2008年11月期の連結売上高は、米国初の金融危機に端を発する経済危機の影響を受けて93億6000万円と前年同期比で4.8%減となったものの、営業利益は前年同期比4.1%増の4億400万円となっている(経常利益は前年同期比11.3%減の1億9200万円)。

 1976年に設立された同社は、1980年代から海外に進出、1984年に北米地域での営業・開発を担う「Opticon」(米ニューヨーク州)を設立、1987年には欧州地域での営業・開発を担当する「Opticon Sensors Europe」(OSE、オランダ)を設立している。その後、欧州各国で拠点を立ち上げ、台湾やオーストラリアにも進出し、現在、海外子会社9社が事業を展開している。

藤田氏 イベントで講演するオプトエレクトロニクスの藤田一秀氏(コンピュータ室グループリーダー)

 そうした同社は、欧州や北米を中心に海外売上高比率が6割であり、「バーコードリーダーのモジュールの分野では日本国内のシェアは1位であり、世界で見ればシェアは2位」(藤田氏)と言う。中堅企業でありながら隠れた世界企業という言えるだろう。

 海外市場での事業展開を拡大していきたいとするオプトエレクトロニクスでは、コスト競争力を向上させるために最近低コストの量産品を台湾子会社を経由して、中国に製造委託しているという。そうした同社が抱えている問題が在庫管理だった。

 「在庫は多すぎてもいけないし、部品が足りないというのもいけない。在庫が把握できないと、ユーザー企業への納期も把握できない」(藤田氏)

 こうした意識は藤田氏をはじめとする情報システム部門だけのものではなく、同社全体のミッションとして意識されているという。

 「ライバル企業との差別化を図るには、コストとデリバリを正しく管理しようという課題があった。つまり、在庫の適正化とユーザー企業へのデリバリをより早くしようという課題だ」(藤田氏)

独自の生産体制にあった生産管理

 課題を意識していた藤田氏は、在庫把握を主目的に日本国内の生産体制をより効率のいいものにしようと約3年前からシステムを新しくしようとERPパッケージの選定を始めていた。同社は、埼玉県蕨市の本社で製品の開発・生産・営業を担っているが、北海道芦別市に工場を抱えている。この工場では、サービス業務とともに少数多品種製品の生産も行っている。今回のシステム刷新ではまず本社と芦別の工場を対象の中心としている。

 約3年前からERPパッケージの選定を開始した藤田氏は、ベンダーと交渉を始めるが、譲れない条件があった。一つは、海外拠点とデータを共有することから、多言語他通貨に対応することとサポート体制だ。この条件を考えると、海外起源のERPパッケージという選択肢を取らざるを得なかった。

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