すべての仕事の本質につながる
あなたが今、自分のやりたいことがわかっている場合、この考え方はとてもシンプルに、すべての仕事の本質につながります。
例えばサービス業であれば、期待に応える対象は上司ではなく、お客様になります。あなたを評価するのがお客様であれば、どうすればお客様が喜んでくれるかを考えて、それを実行する。お客様の期待を想像するわけです。
一方で、お客様より上司からの高評価を得ることだけ考えて仕事をする人もいることでしょう。本人はそれでいいかもしれませんが、そういう社員が高く評価される会社は長続きしないと考えたほうが賢明ですね。
以上のように、人間関係において本質を見抜くということは、相手の期待を見抜くということにほかなりません。そのために必要な能力が想像力です。そして、上司であれ、お客様であれ、相手の期待を見抜くための考え方に必要なのが、連載の最初に説明した「欲望の3次元グラフ」なのです。
相手が期待すること、喜ぶことを見つけるには、「欲望の3次元グラフ」というモノサシを当てることになります。相手が喜ぶということは、気持ちいいことだったり、好きなことだったり、相手が得することです。その3次元のモノサシで、相手の思いを想像すればいいのです。
次回は、相手の思いを想像する時に便利なフローチャートを紹介したいと思います。
筆者紹介
田代真人
マイ・カウンセラー 代表取締役。九州大学工学部機械工学科卒業後、朝日新聞社を経て学習研究社へ。ファッション女性誌「ル・クール」編集者の後、主婦向け実用雑誌 「おはよう奥さん」の創刊メンバーとして、主婦の悩みを解決する「悩み相談センター」を開設する。その後ダイヤモンド社へ移籍し、「ダイヤモンド・ブレイク!」「ビットビジネス」など数々の雑誌を編集長として創刊した後、ビジネス開発本部副部長に就任。2006年、これまでの編集経験から「人々の悩みを解決したい」との思いに至り、マイ・カウンセラーを設立。2007年ダイヤモンド社を退社し、メディアプロデュース業のメディア・ナレッジを創業すると共に、マイ・カウンセラーの代表取締役に就任する。
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