改善方針のスタイルは3つ
Actionのフェーズでは、Checkフェーズで把握した数値を基に分析や評価を行い、次の改善に向けて具体的な方針を立てることになる。
この改善方針のスタイルには、3つのタイプがあると言われている。「理想モデル型」「カイゼン型」「ベストプラクティス型」である。
1)理想モデル型
「To-Beモデル型」などとも言われるが、現状(As-Is)を分析し、同時に今後目指すべき自らの理想像(To-Be)を設定。現状から理想像を目指して、改善を進めていくという方法をとる。
2)カイゼン型
多くの製造業でこれまで行われてきた方法で、TQC(Total Quality Control)に代表される手法。現状のムダや重複などをきめ細かく分析し、繰り返しカイゼンを行うことで全社的なビジネスプロセスの最適化を図る。
3)ベストプラクティス型
ベストプラクティスとは、同じ業界や業務で最も成功している事例のこと。理想モデル型のように理想像を自由に設定するのではなく、すでに成功している先行的な事例を見つけだし、そのビジネスプロセスを取り入れることで改善を進める方法。
自分が関わっている業務、あるいは事業によっては、これらを組み合わせて改善方針を立てることも可能だ。どの方針で次の改善を進めるかが決まったら、もう一度「Plan」のフェーズに戻り、2回目、さらには3回目……とBPMサイクルを繰り返していくことになる。BPMは終わりのない取り組みなのだ。
いろいろと小難しい話になってしまったが、次回は、専門家の意見を元に、BPMの取り組みを現実にスタートさせるにあたってのヒントを探ることにしよう。