「Conficker」ワーム、偽ウイルス対策ソフトの手法が確認される - (page 2)

文:Elinor Mills(CNET News.com) 翻訳校正:湯本牧子、高森郁哉

2009-04-13 10:48

 Sophosによれば、Confickerワームがこれほど話題を集めているにもかかわらず、多くのコンピュータでは今だにパッチを適用していないという。Graham Cluley氏は同社のブログで、ネットワークにおけるセキュリティリスクをチェックするSophosのユーザー向け無料評価テストを2009年1月から現在までに使用した人のうち、11%はMicrosoftによるパッチをインストールしていなかったことを明らかにした。

 また、2009年3月の1カ月間では、Sophosの評価ツールを使用した人の10%がパッチを適用していなかった、と同氏は述べた。Sophosは同ツールを使用した人の具体的な数を明らかにしておらず、Cluley氏によれば、インターネット上でパッチがあてられていないシステムの数を統計から推測することはできないという。

 Confickerワームの感染率について、IBMのセキュリティ情報研究部門であるInternet Security Services(ISS)が公開した統計では、「Conficker.C」に感染したユニークIPの数がわずかに増加していることを示している。

 IBM ISSのFrequency Xブログによれば、同グループが運用する管理型セキュリティサービス(Managed Security Service:MSS)の監視システムを通して確認された感染を基にすると、感染数は4月2日の6万4000件強から4月8日の7万1000件以上に増加したという。

 同ブログでは、「過去数日間で(Conficker.Cに感染した)ユニークIPの割合は、1週間前に比べて約11%増加した」と述べる一方、この数値が必ずしもConfickerの世界的な感染規模を示すものではないと付け加えている。

 IBM ISSの統計によれば、同グループが把握した感染の60%近くはアジアにおけるもので、続いて欧州と南米がそれぞれ18%を占め、北米では4%となっている。また、国別では中国が16.6%で最も多く、ブラジルが10.8%、ロシアが10.2%、韓国が4.6%と続いている。

 自分のコンピュータが感染しているかどうかをチェックするために、「Conficker Eye Chart」かボン大学によるこのサイトが利用できる。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]