eBayは米国時間4月14日、インターネット電話およびビデオ会議サービスを提供する同社傘下のSkypeを、新規株式公開(IPO)により2010年上半期にスピンオフする計画を発表した。
オンラインオークション大手eBayは、4年前にSkypeを26億ドルで買収した。同社の計画は、顧客同士がリアルタイムで取引についてSkypeで話し合えるようにする、というものだった。だが、その後の4年間でeBayは、この買収が求めていた相乗効果をもたらせなかったことに気づいた。
eBayの最高経営責任者(CEO)を務めるJohn Donahoe氏は、声明の中で次のように述べた。
Skypeは素晴らしい独立型のビジネスで、強力な基盤を持ち、勢いを増している。だが、SkypeをeBayやPayPalと組み合わせても、限定的な相乗効果しか得られないのは明らかだ。われわれは、Skypeが独立した株式公開企業として事業を行うことが、同社の可能性を最大限に引き出す最善の道だと確信している。これによりSkypeは、音声と動画を使ったオンラインコミュニケーション分野での成長と有効な競争を維持することに集中し、そのために必要なリソースを確保できるようになる。
eBayは、2010年上半期にSkypeのIPOを実施する計画だが、具体的な日程は市況に基づくことになると述べた。
2008年におけるSkypeの売り上げは、前年比44%増の5億5100万ドルだった。また、2008年末における同サービスの登録ユーザー数は、前年比47%増の4億500万人に達した。
eBayは過去1年間にわたり、Skypeの将来に関する選択肢を検討してきた。eBayは2008年春、Donahoe氏が新たなCEOに就任することを発表した際、1年をかけて、Skypeのオンライン電話およびビデオ会議サービスの将来を評価することを示唆していた。
一方、2009年4月の報道によれば、Skypeの共同創設者らは、投資会社のKohlberg Kravis Roberts(KKR)、Warburg Pincus、Elevation Partners、Providenceによる支援を受けて、Skypeを買い戻すことに興味を示しているという。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ