検索事業で成長が続き経費削減にも支えられた結果、Googleは2009年第1四半期(2009年1-3月期)決算で予想を上回る利益を計上した。
Googleが米国時間4月16日に発表した同四半期決算で、純利益は前年同期比8%増の14億2000万ドルとなった。売り上げは6%増の55億1000万ドルだったが、(トラフィック獲得コストと呼ばれる)広告主への手数料を除外すると売り上げは10%増の40億ドル7000万ドルだった。
平均的にみると、Thomson Reutersが調査したアナリストたちは手数料を除外した売り上げを、実際にGoogleが報告した額より若干多い40億8500万ドルと予測していた。1株あたりの利益は5.16ドルで、同社が第4四半期に発表した業績予想での各種費用を除外した利益4.93ドルを上回った。
「景気後退の深刻さを考えれば、Googleのこの四半期の業績は良かった。売り上げは前四半期から減少したが、引き続き検索クエリの増加が好調だったため、前年比で6%の成長をとげた。これらの結果は、われわれのビジネスモデルの弾力性と、ユーザーおよび広告主がオンラインにシフトする中でなおも拡大するウェブの可能性の両方を際立たせている」と、同社の最高経営責任者(CEO)Eric Schmidt氏は声明に記している。「これからも前進を続けるために優先すべきことはやはり、中核事業と新しい事業でさらなる成長を打ち出すための長期的な投資だ」
検索結果の横に表示された広告をユーザーがクリックするとGoogleが利益を得るため、検索量を増大させることが同社の事業の中核となる。もちろんユーザーのクリック数を増やすことも重要で、ペイドクリック数は前年同期比で17%増加したことをGoogleは明らかにしている。
「Googleサイトに表示された広告と『AdSense』を掲載する提携サイトでの広告に関連したクリックを集計したペイドクリック数は、2008年第1四半期からおよそ17%増加し、2008年第4四半期からおよそ3%増加した」と、同社は声明に記している。
Googleはこれまで活発に行っていた実験的な試みを抑制し、軌道に乗らない複数のプロジェクトを中止している。「Dodgeball」などのオンラインサービスだけでなく、印刷媒体やラジオ広告など収入源となる可能性のあるプロジェクトも含まれる。
また、Googleは数百人規模の人員削減も行った。販売およびマーケティング部門でおよそ200人、新卒者で100人、ラジオ広告プロジェクトで40人、そして数は発表されていないが請負業者も削減されている。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ