Sunをより効率的に
これまでの買収と同様、Ellison氏はターゲット事業を効率化し、利益率を上げようと考えている。Oracleはこの買収により、最初の通期会計年度に非GAAPベースで利益が少なくとも1株あたり15セント増えると期待しているという。これは年間15億ドルの非GAAPベースの利益に匹敵する。Oracleの社長Safra Catz氏は、BEA、PeopleSoft、Siebelの買収によって得た1株あたり利益の総和よりも、Sun買収で得られる1株あたり利益のほうが大きいと述べた。
Catz氏は、Sunの現金や負債も引き受けるとして、「Sunをこれまでよりずっと高い利益幅で運営できる」と述べた。
この発言は、Sunが赤字に陥っていたことを考えると微妙だ。
一方のSunはOracleのおかげで、難航していたIBMとの交渉から解放される。IBMはSunに興味を抱いたが、価格で折り合いがつかなかった。そんなときにOracleが立ち上がり、Sunの望んだ9.50ドルを提示した。今日までOracleがハードウェア事業手がけてこなかったため、規制当局の承認も難なくとりつけられるだろう。
さらにOracleは、IBMとの交渉で生じた対立からも経営者らを解放した。というのもSunの経営陣はIBMとの交渉をめぐり意見が分かれていたからだ。しかし、Oracleとの取引もまとまり、彼らの心はバラ色のようだ。Sunの会長Scott McNealy氏はOracleとSunが一緒になるのは「自然な展開」であり、「ワクワクしている」と言っている。最高経営責任者(CEO)のJonathan Schwartz氏は市場でのイノベーションを促進すると述べた。
言うまでもなくSunの経営陣はOracleに買収されることを、満場一致で可決した。買収は2009年夏に完了の予定。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ