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その原価計算は正しいですか?--進行基準適用で重要になる個別原価(後編) - (page 2)

木村忠昭(アドライト)

2009-05-08 08:00

工事進行基準と原価計算

 今までの例において、開発プロジェクトの製造原価の総額を求めるための個別原価計算をみてきた。最後に、個別原価計算と工事進行基準の関係について考えてみたい。

 原価計算の期間は原則として1カ月であるため、1カ月単位で各プロジェクトの原価計算を行い、費用を集計していく必要がある。そうなると、原価比例法を前提にした場合、毎月の各プロジェクトの製造原価を積み上げることで、原価実績を算出し工事原価総額との割合において工事進捗度を見積もり、その工事進捗度に工事収益総額すなわちプロジェクト受注額を乗じて毎月の工事収益を算定することになる。

 このように考えると、工事進行基準において実際に工事収益を算出する際にも、毎月のプロジェクト別の原価計算がそのベースになっていることが分かるはずだ。適切な原価計算制度が構築されて初めて、工事進行基準の適用が可能になるというのは、こういった意味も含まれている。

進行基準によるプロジェクト原価の集計

 今回は、工事進行基準の前提となる個別原価計算について、「原価計算基準」に基づく一般的な手法をまとめた。この最低限のルールに準拠したうえで、企業の置かれた業界や特徴を勘案して、各社ごとのプロジェクト管理体制を構築していく必要があり、必ずしも答えはひとつではない。次回は、具体的なプロジェクト管理の事例や工事進行基準の適用事例を見ながら、必要となる管理体制について考えていきたい。



木村氏
筆者紹介

木村忠昭(KIMURA Tadaaki)
株式会社アドライト代表取締役社長/公認会計士
東京大学大学院経済学研究科にて経営学(管理会計)を専攻し、修士号を取得。大学院卒業後、大手監査法人に入社し、株式公開支援業務・法定監査業務を担当する。
2008年、株式会社アドライトを創業。管理・会計・財務面での企業研修プログラムの提供をはじめとする経営コンサルティングなどを展開している。

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