疑問4:BPMで目に見える結果を出すには?
ただし、最初から高度な仕組みを実現するのは無理がある。少しずつステップアップするように、成熟目標を設定して段階的に進めることが大切だ。特に、IT側はSOAやBPELなど、これまであまり馴染みのなかった技術に取り組むことになるため、サービスの組み合わせができたからといって、最初から業務プロセスがめざましく改善されることを期待するのは難しい。
「初期段階は業務分析の結果からサービスを割り出し、順にプロセスの仕掛けで動く仕組みができればまずはよしとすべき」(入山氏)
そして将来は、多彩に用意されているサービス部品を活用してプロセスを柔軟に組み合わせ、足りないサービスは新たに作るなど、既存のITの機能を把握してサービスを前提とした迅速なモデリングが可能なレベルにまで高めていく。
入山氏も、まずは「一歩踏み出してみること」が大切だという。そこでの反省や経験を活かし、次のステップに進むための成果を積み上げていくことで、優先すべき作業や対象が見えてくるはずだ。
次回は、ベンダーのBPMシステムをいくつか紹介しながら、具体的な実装方法や、それぞれどのような視点でBPM推進に貢献できるのかといった点を見ていこう。