自動車業界やキャリアに強いJavaベースの「Savvion」
特定の業種に強みを持つBPMSも存在する。「Savvion BusinessManager」(Savvion)は、米国のBPMS大手Savvionが開発したスイート製品だ。業務プロセスを可視化、改善するためのモデリング・シミュレーションツール、ワークフローベースのウェブアプリケーション画面、業務フローおよび業務ルールの設計・開発ツール、そして業務プロセスを実行するプロセスエンジン、さらには業務プロセスを監視するモニタリング・分析ツールなどをオールインワンで提供する。
自動車業界や通信事業者のライフサイクルマネジメントを得意とし、GMやフォード、ホンダ、日産ディーゼル、アルカテルルーセント、シスコシステムズなどをはじめとした450社以上に50万ライセンスを出荷する実績を持つ。
BPMのとらえ方には大きく、経営手法としての「ヒューマンセントリックBPM」と、システム側のBPM、つまりBPEL(ビジネスプロセス実行言語)によって複数のサービスを統合し、一つのプロセスにまとめ上げるという意味での「オーケストレーションBPM」の2つがある。
ヒューマンセントリックBPMとして完成度が高いSavvionは、Javaベースの実行環境でモデリングから開発までを共通化し、既存の基幹システムを変更することなくデータ連携を行う、比較的大規模向けのBPMSといえる。UNIXやLinux環境に強く、BPMSではめずらしくクラスタ構成にも対応する。ロードバランシングも含めて大規模な業務の継続性をサポートする製品だ。