今回、ベータプログラムに参加したアンチウイルスベンダーは9社に上った。これは過去最高の参加社数だという。
Windows 7と互換性の無いアプリケーションは、Windows Vista Compatibility Centerを通じて情報を発信していくとNash氏。中小規模企業で利用されている業務アプリケーションについては、仮想化技術を活用してアプリケーションを動作させる「Windows XP Mode」も用意し、備えを固めて互換性問題に立ち向かう。
Windows 7 RC版のリリース後、「新機能の追加はない」とNash氏は明言している。RC(製品候補)版であるから当然とはいえ、こうした方針を明確に打ち出すことで「プロセスの最後の段階で大きな変更がないのは、エコシステムに影響が出ないという点でパートナーにとって有益なこと」(同)につながる。
Windows 7のユーザー体験
Nash氏はWindows 7で「日常使う機能の簡素化」という価値を提供したいと語っている。これは、日常でよく使う機能に簡単にアクセスできるように工夫したということだ。
MSDNで公開されているドキュメント「Windows 7 開発者ガイド」の「4. リッチな アプリケーション エクスペリエンス」には次のような記載がある。
Windows 7 は、機能の見つけやすさ、ユーザビリティ、そして、楽しさを大きく向上させる、個性的で直観的なアプリケーションの作成を可能にします。新しいデスクトップ統合手法により、ユーザーは、必要なアプリケーションの機能にすばやくアクセスでき、 Windows エクスプローラーとライブラリを使用して、大量の情報にも簡単にアクセスできます。
マイクロソフトは昨年来、開発者に向けてユーザー体験(UX)を前面に押し出したプロモーションを実施している。文脈上、どうしてもSilverlightやWPFといったRIA分野、あるいはウェブ体験という点で新ブラウザ「Internet Explorer 8」が語られがちなUXではあるが、それら全てを包含するOSという点で「Windows 7」にこそUXが求められている。