マイクロソフト、「Windows 7」の出荷は2009年と正式に認める

文:Mary Jo Foley(Special to ZDNet.com) 翻訳校正:末岡洋子 2009年05月12日 16時23分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

 Microsoftの代表者が、多くのMicrosoftウォッチャー、顧客、パートナー企業がずいぶん前から知っていることを正式に認めた:「Windows 7」は2009年に出荷する。

 より具体的にいうなら、Windows 7は2009年の年末商戦に間に合うよう一般提供を開始するということになる。Microsoftの担当者によると、「Windows Server 2008 R2」も「同じ時間枠で」出荷になるという。

 このニュースをすでにどこかで目にしたと思う読者もいるだろう--4月、Microsoftの幹部はBloomberg Newsに対し、Windows 7を年末商戦前に出荷することは「達成可能」とコメントしている。だが米国時間5月11日、Microsoftの年次イベント「TechEd USA」の最初の基調講演で、Windowsチームはついに、年末商戦で販売されるPCにWindows 7が事前インストールされるよう出荷すると公言した。

 Windowsクライアントチームの代表者は、いまでもWindows 7の製造工程向けリリース(RTM)のターゲット時期について明確にコメントすることを避けている。ボリュームライセンスの提供時期についても明らかにしておらず、新しいPCを購入したユーザーが無償でWindows 7にアップグレードできる無償のアップグレードプログラムの開始時期についてもコメントしていない(ちなみに、うわさでは、7月1日といわれている)。Windowsクライアントチームは、一般提供時期やローンチ日についても、一切(月単位ですら)触れていない。

 「Windows Vista」で起こったことを考えると、Windows 7のリリース日について頑なに口を閉ざしているMicrosoftを攻めることはできない。2004年に「Longhorn(Vista)」を「リセットする」として再設計を発表した後、Microsoftは2007年、RTMのターゲット時期を逃したためにVistaを年末商戦向けのPCに事前インストールすることができないことを明らかにした。

 (Microsoftの元幹部が、この遅れに対して平静を装って「1月は第2のクリスマスのようなものだ」とコメントしたことを覚えているだろうか?)

 Microsoftは、Appleのようにエンドツーエンドで開発からデリバリまでのプロセスをコントロールしていないので、Windowsの新しいバージョンをロールアウトするにはいくつかの前後する要素がある。Microsoftは、ソフトウェアメーカーとハードウェアメーカーが自社製品と最新版との互換性を検証・調節できるように最終版を提供しなくてはならない(少なくても、そのように試みるべきだ)。また、PCメーカーが最新のPCで検証し、事前インストールできる時間も考慮しなくてはならない。

 だが、もしVistaを指針とするなら、いくつかの推測ができる。

 Microsoftは2006年11月前半にVistaの最終版をRTMにした。同月、ボリュームライセンスユーザー向けにダウンロード可能とした。だが、Microsoftの最大級のOEM数社が検証と事前ダウンロードに時間を要したため--そして、メーカーの手に渡る直前までVistaのコードに常に変更が加えられていたため--、MicrosoftはVistaを2006年の年末商戦に“ローンチ”することができなかった。その代わり、Microsoftは大手PCメーカーが準備が(比較的)整うまで待つ必要があり、2007年1月29日までローンチできなかった。これは、RTMから3カ月後のことになる。

 PCメーカーが必要とする時間をわずか2カ月(Windows 7のコードは、Vistaのように大きな変更が多数含まれていないことを考慮して)とするなら、--Acer幹部は、2009年10月後半にWindows 7を自社PCに事前インストールできるとコメントしている--、Windows 7は8月後半か9月初めにRTMとなるというのが私の予想だ。“ローンチ”は2009年11月と予想する。

 Windowsのクライアントチームは、日程に関する情報は少ないほうが良いと主張したいかもしれない。だが、これは真実ではない。私の元には、Windows 7搭載マシンが提供されるのを待つ読者から、今年PCを買うのを控えるべきかどうかの問い合わせが継続的に寄せられている。また、「Windows XP」を利用している小規模企業を中心に、複数の企業からも、同じような問い合わせを受けた。だが、Microsoftが唯一提供しているガイダンスは一貫して、企業はいますぐVistaに移行してどのアプリケーションとハードウェアが動くのかを検証し、Windows 7に容易に移行できるようにするように、ということだけだ。

 MicrosoftがWindows 7の出荷について、ついにターゲット時期を明確にした。読者のみなさんはすでに計画を立てていましたか?それとも、今回の発表を受けて状況が変更しそうですか?

 アップデート:ある読者から、Windows 7は今年第4四半期に一般提供を開始するというMicrosoftの発表は、2009年の新学期シーズンには間に合わないということになるという指摘を受けた。新学期シーズンに間に合わせるには、Windows 7を搭載したPCが8月〜9月に店頭に並ぶ必要がある。Windowsクライアントチームが「最悪のシナリオ」に沿った出荷日を知らせることで、大方の期待よりも早く提供しようと計画しているのかどうか、このあたりの予想は難しい。だが、Microsoftが本当に第4半期まで提供しないのであれば、新学期シーズンにWindows 7をインストール済みのPCが登場する可能性はかなり低そうだ。

この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
経営

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
デジタル“失敗学”
コンサルティング現場のカラクリ
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
企業セキュリティの歩き方
サイバーセキュリティ未来考
ネットワークセキュリティの要諦
セキュリティの論点
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
吉田行男「より賢く活用するためのOSS最新動向」
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
日本株展望
企業決算
このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]