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「クラウドの標準化がクラウド市場を加速する」--ストレージ業界団体の会長が語る

藤本京子(編集部)

2009-05-19 12:02

 ストレージネットワーク関連の業界団体であるStorage Networking Industry Association(SNIA)が今、活動のひとつとしてクラウドストレージの標準化に取り組んでいる。「データストレージEXPO」の講演で来日したSNIAの会長 Wayne Adams氏が、SNIAの進めるクラウドの標準化にについて語った。

 Adams氏は、「クラウドは、コスト削減や管理作業の削減、グリーン化の推進などにおいて注目されている」としながらも、現在はまだクラウドに十分シフトしきっていないと述べる。それは、「SLA(サービス品質保証)やレスポンス、セキュリティなどの課題はもちろん、クラウドベンダーを変更する場合にマイグレーションができるのかどうかなど、懸念点があるためだ」とAdams氏。「こうした懸念点は、標準化によって解決の方向へ動き、クラウド市場はより発展することになる」

 クラウドの標準化が必要だという考えからSNIAでは、4月にクラウドストレージ技術作業部会を新たに発足した。この部会は、クラウド技術のアーキテクチャやベストプラクティスを策定することを目的にしている。まずはクラウドのシステム標準やインターフェースを策定し、同時にクラウドストレージ関連の他コミュニティと協調してインターフェース標準規格を統一していく。

 「1社ですべてのクラウドサービスを提供するわけではないので、多くの人がクラウドの恩恵を受けるためには標準化が必要だ」とAdams氏は述べる。「SNIAでは、クラウド市場の発展を見越して、以前からクラウドに必要な要件が何かについて検討し、ベストプラクティスを探していた。市場が成熟しきってから標準化を進めると、すでに独自に進めているベンダーなどは標準にあわせた変更が必要となってくる。そうなる前に標準化する必要がある」(Adams氏)

 現在クラウドストレージ技術作業部会に参加しているのは、EMC、日立データシステムズ、Hewlett-Packard、IBMなどを含む25団体。同部会では、クラウドストレージの参照モデルを提案し、関連技術の定義も進める。Adams氏は、「今市場にあるクラウドサービスのインターフェースと従来のストレージインターフェースを吟味した上で、2009年後半には、クラウドサービスおよびクラウドストレージのインターフェースを定義し、2010年より導入を進めたい」としている。

 「クラウドへのシフトはすでに始まっており、企業におけるクラウドへの投資も拡大している。あとはどのくらい早く導入が進むかどうかだ」(Adams氏)

 SNIAではほかにも、グリーンITやソリッドステートドライブの標準化および定義なども進めている。SNIA 日本支部 副会長の吉田浩氏は、「これまでSNIAの活動は、SANやNASの標準化など、どちらかといえばストレージ業界内に閉じられた活動が多かったが、クラウドやグリーンITといった分野は業界を越えて協力しあう必要がある。今後業界間での活動はますます増えていくだろう」と述べた。

SNIA SNIAの会長 Wayne Adams氏(左)と日本支部副会長の吉田浩氏(右)

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