編集部からのお知らせ
新着・電子インボイスの記事まとめ
記事まとめDL:オンライン確認「eKYC」

激動のアプリケーション業界、アナリストがSaaSの動向とオラクルのサン買収を分析 - (page 2)

藤本京子(編集部)

2009-05-23 03:29

OracleによるSun買収の業界への影響は?

--アプリケーションベンダー大手のOracleがSun Microsystemsを買収した。この買収でアプリケーション業界にはどのような影響があるのか。

 Oracleは、アプリケーションやミドルウェア、データベースに加え、OS、そしてハードウェアまでを製品ラインアップに含めることになった。これほど幅広い製品をそろえたベンダーが登場したことで、他のアプリケーションベンダーも新たなOracle対抗策を考えるだろう。例えば、Hewlett-PackardやIBMといったハードウェアベンダーとの協業関係をより強固なものにしようとする可能性もある。

--OracleがSunを買収する前には、IBMがSunの買収を考えていたようだが、IBMがSunを買収するのとOracleが買収するのでは、どちらが良かったと思うか。

 もしIBMがSunを買収していたら、ハードウェア製品で重複する部分が出てしまうが、JavaやMySQLなどの主要なオープンソースソフトウェアの主導権を握る非常にいい機会だった。また、IBMもSunも研究開発に力を入れていることから、企業カルチャーとしては良い組み合わせだったと考えられる。

 今回OracleがSunを買収したことで、Oracleはエンタープライズコンピューティング分野の幅広い製品群を取得した。ミドルウェア分野では、すでに過去の買収で手に入れたBEA Systemsなどの製品をFusion Middleware群のツールに統合しているが、Sunの買収はBEAを補完するものとなる。一方でオープンソース製品は、OracleにとってSMB市場にアプローチする新たな手段となると同時に、MySQLで得たローエンド製品の顧客をIBMではなくOracle製品に移行させるためにも使える。

 またOracleは、Solarisのメンテナンス料も得ることになる。これは、現在Solaris上にインストールされているOracleのデータベースにプラスして入る新たな収益源となる。

 Oracleがハードウェアを手放すのではないかとの話も耳にするが、同社はアプライアンス市場にも目を向けているため、そのようなことはないだろう。OracleはSunの製品を基に、データベースとミドルウェア、アプリケーションを組み合わせた目的別のアプライアンスが構築できるようになるのだ。

 ただ実際には、Cisco SystemsがSunを買収すれば面白いことになっていたのではないかと思っている。そうなればCiscoは、ハードウェアとソフトウェアを一挙に入手できるからだ。IBMもOracleも、これまで買収した製品をうまく統合し価値を生み出しているが、私自身はもっとユニークな統合が見たい。

--OracleはSunの買収で今後どのようなベンダーになるだろうか。IBMのようになると思うか。

 Oracleはエンタープライズソフトウェアのポートフォリオカンパニーとなるだろう。Fusion Middlewareはさまざまなアプリケーションを統合する鍵で、そこにOSとハードウェア資産が加わることで、Oracleはアプライアンスやホスティングサービスなども提供できるようになる。最終的には、企業向けにソフトウェアツールとパッケージソリューションの両方を提供できるようになる。

 今のところOracleはプロフェッショナルサービスやハードウェア技術をそれほど重視しているようには思えないので、IBMのような企業になることはないだろう。Sunを買収したとはいえ、Oracleにとってハードウェアは顧客に提供するオプションのひとつに過ぎないのだ。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

関連記事

関連キーワード
Forrester Research
経営

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]