NTT Com、企業向け「バーストイーサアクセス」を7月開始--ギャランティとベストエフォートの「いいとこ取り」

ZDNet Japan Staff

2009-05-26 21:10

 NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は、企業向けネットワークサービス「e-VLAN」「Arcstar IP-VPN」、企業向けインターネット接続サービス「ビジネスOCN」において、急激かつ一時的な転送データ量の増加に柔軟に対応できるアクセスメニュー「バーストイーサアクセス」の提供を7月1日より開始すると発表した。

 「バーストイーサアクセス」は、接続回線の一部帯域(1Mbpsまたは10Mbps)を確保した上で、大容量ファイルのダウンロードといった不定期に発生する急激かつ一時的なデータ量の増大に対しては、イーサネットの物理インターフェース速度(10Mbpsまたは100Mbps)までの利用を可能とするメニュー。

 帯域が確保された範囲内でのデータ転送については、いわゆる「ギャランティ型」と同等の信頼性を持つサービスとなり、バースト時に確保帯域を超えて発生するトラフィックについては、ベストエフォート型でのサービスとなる。ToSやCoSを利用してアプリケーションごとの利用帯域の制御を行うことにより、同一のアクセス回線上で高信頼性を確保したい通信と、一時的に広帯域を利用したい通信とを共存させることも可能だ。全帯域をギャランティ型で確保する場合と比較して、低料金でのアクセス回線利用が可能になる。

 提供されるサービス品目は、1Mbpsを確保し、10Mbpsまでバースト可能な「バースト10(e-VLAN/Arcstar IP-VPM)」「10Mbps(ビジネスOCN)」と、10Mbpsを確保し、100Mbpsまでバースト可能な「バースト100(e-VLAN/Arcstar IP-VPM)」「100Mbps(ビジネスOCN)」となる。利用料金は、8万4000円/月(e-VLAN・ゾーンプランで「バースト10」を利用した場合)より。

 NTT Comでは、バーストイーサアクセスの提供背景として、企業におけるメールやウェブの利用増加、グループウェアなどの高度なアプリケーションの導入などによるデータ利用量の増大、ネットワーク利用形態の多様化による転送データ量の急激な変動の発生などを挙げている。このメニューの導入により、コストを抑えつつ、低速のアクセス拠点の増速を求める企業や、ひとつのアクセス回線で発生量や頻度が異なる基幹系データと情報系データの双方を効率的に処理したいと考える企業のニーズに、柔軟に対応できるとしている。

バーストイーサアクセスの料金イメージ 「バーストイーサアクセス」の料金イメージ。ギャランティ型とベストエフォート型をひとつのアクセス回線内で組み合わせて使う形で、信頼性とコストのメリットを両立するという。

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