Gundotra氏は、Webアプリケーションがどのようにしてcanvas要素、video要素、ジオロケーション、アプリケーションキャッシュおよびデータベース、Web Workersという、HTML 5における5つの大きなコンセプトを利用できるようになるかを示してみせた。
例えば、canvasタグによって、開発者はプラグインを使用しなくても、あらゆる種類の洗練されたグラフィックスをWebアプリケーションに組み込むことが可能になる。また、videoタグもプラグインを必要としないという利点を持っている。Googleは、videoタグを用いてYouTubeビデオの「実験」を行ってみせた。videoタグを用いることで、動画をWebページに埋め込む際の選択肢が広がることになるのである。
また、ジオロケーションも、最近のモバイルアプリケーションにおける大きなトピックである。Googleは、「Google Latitude」アプリケーションが新しいiPhoneジオロケーションAPIをどのように利用するのかを示してみせた。なお、iPhoneジオロケーションAPIはAppleの「iPhone 3.0」ソフトウェアの一部としてリリースされる予定であり、モバイル版「Safari」ブラウザ上で実行される。また、Mozilla CorporationのJay Sullivan氏によって、Wi-Fiや携帯電話の基地局の位置情報を用いることで、Firefox 3.5のボタンから、ブラウザ内でユーザーの位置を特定し、Google Maps上で表示するというデモンストレーションが行われた。
GoogleのエンジニアリングディレクターであるMatthew Papakipos氏は、基調講演後のセッションにおいて、Googleはさまざまな開発プロセスで、27日にデモンストレーションされたHTML 5の機能における各種の側面に取り組んでいると述べた。例えば、リッチなグラフィックスを可能にするcanvasタグは、リリース済みの「Chrome 2.0」に搭載されているが、videoタグといった他のものが世の中に出るにはまだ時間がかかるという。
Mozillaは、27日にデモンストレーションされたHTML 5技術すべてのサポートを「Firefox 3.5」のリリースで計画している、とSullivan氏は述べた。同ブラウザのリリースは間近と予想されている。
興味深い質問として(後日明らかになるのかもしれないが)、Googleは、同社検索に関する取り組みとして、今後予想されるウェブアプリケーションの波をインデックス化する計画があるか、また、どのように計画しているのかというものがあった。これらリッチアプリケーションをインデックス化する試みは現在、アプリケーション内にあるコンテンツのカテゴライズ方法について理解を試みる検索ボットにとって、大きな課題となっている。
「コンテンツは問題にならないだろうが、どのようにGmailをインデックス化するか?Gmailをインデックス化すべきか?」とGundotra氏は考え込んだ。

提供:James Martin/CNET
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ