Microsoftは、6月の月例パッチ(米国時間2009年6月9日)で、10件のセキュリティ情報を公開し、Windows、Windows Office、Internet Explorerに影響のあるさまざまなコード実行脆弱性を修正する予定だ。10件のうち6件が、Microsoftの最大深刻度レーティングとして最高の「緊急」にレーティングされている。
(参照:DirectXの脆弱性に対するゼロデイ攻撃 -- マイクロソフトがアドバイザリを公表)
今月の一連のパッチには、現在すでにWindows Media Playerに対する自動ダウンロード攻撃に利用されている、DirectShowの脆弱性に対するパッチは含まれない。
今回、セキュリティアドバイザリ971778で説明されたDirectShowの脆弱性に対するアップデートが発表されていないのに気づいた人もいるかもしれない。われわれのセキュリティチームは、顧客の保護のためにこの問題を修正するセキュリティアップデートに懸命に取り組んでいるが、広く配布できるだけの水準の品質に達したアップデートを得られていない。われわれは今後も状況の詳しい観察を継続し、顧客に対してアドバイザリで提供した手順を実行することを推奨していく。
パッチがない現状では、現在進行中の攻撃を回避するため、WindowsユーザーはQuickTimeのパージングを無効にすることをただちに検討すべきだ。このアドバイザリには、自動的に回避策を実行する「Fix it」ボタンが提供されている。
Microsoftはまた、6月の月例パッチで、5月のMS09-017ですでに修正されている脆弱性に関する、Office for Macに対するパッチもリリースすると発表している。Microsoftは5月の段階で、Windowsユーザーに対してはパッチを提供していたが、Mac向けのパッチは間に合っていなかった。
以下に示す画像は、今月のパッチの概要だ。WindowsユーザーはIEとWindowsの緊急パッチを最優先で処理すべきだ。標的型攻撃のリスクが高いと考えられる企業ユーザーは、Microsoft Officeに対するパッチについても、ただちにテストと適用を行うべきだ。
Windowsのパッチは、全てのパージョンのWindows(Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003、Windows Vista、Windows Server 2008)に対して提供される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ