今回の発表では、そのテンプレートとしてメッセージングサーバ「Microsoft Exchange 2007」(4000ユーザー用)とドキュメント管理サーバ「Microsoft SharePoint 2007」(1000ユーザー用)、クラスタリングを構成する「Oracle Real Application Clusters(RAC)」(3ノード用)、データベース(DB)として「Oracle DataBase」(シングルインスタンス用)、そしてSAPの統合アプリケーション基盤「SAP NetWeaver」を提供予定であることも明らかにされている。7月中旬から販売を開始して、8月下旬には出荷を開始する予定だ。日本HPでは今後、ソフトベンダーとの連携を進め、各種アプリケーションの利用環境に対応できるテンプレートを順次提供するとしている。
日本HPは同日、BladeSystem Matrixの発表にあわせて、VMwareの仮想化ソフト群の最新版となる「VMware vSphere 4」の提供を開始したことも発表した。日本HPがVMwareからのOEM提供を受けたものになる。
小規模向けの「Essentials」(価格12万6000円)とそれにデータリカバリ関連機能を搭載した「Essentials Plus」(同42万7350円)、中規模以上として単純なサーバ統合に向いた「Standard」(同11万3400円)、高い可用性を加えた「Advanced」(同32万250円)、リソースの自動管理関連機能がある「Enterprise」(同47万3550円)、大規模データセンターでの一元管理が可能な「Enterprise Plus」(同57万3300円)――の6つのエディションすべてを提供する。出荷開始はいずれも7月中旬となっている。
このうち、EnterpriseとEnterprise Plusには、日本HP開発の管理ソフトスイート「HP Insight Controlスイート」(HP ICE)と移行ソフト「HP Insight Migration」の2つが標準でバンドルされる。日本HPから提供されるVMware vSphere 4には、初年度のソフト保守とアップデート権もバンドルされることになっている。日本HPは、VMwareを基盤とした仮想化環境で稼働するゲストOSの保守にも対応していることで、ユーザー企業は、ハードからOS、仮想化ソフトにまで一貫した保守を受けることができると説明している。
日本HPではさらに同日、エントリディスクアレイの新モデルとして「HP MSA2300」シリーズを投入することも発表している。MSA2300は、ディスクアレイ「HP MSA2012」の後継モデルであり、MSA2000シリーズ専用の3.5インチディスクドライブを搭載する「MSA2312」と、ProLiantと共通の2.5インチディスクドライブを搭載する「MSA2324」の2機種6モデルを投入する。それぞれに4Gbps対応Fibre Channel(FC)接続モデル、iSCSI接続モデル、3Gbps対応のSerial Attached SCSI(SAS)接続モデルをラインアップしている。