戦略的に考えるための7つの便利なフレームワーク--お好みは「ハードS」「ソフトS」それとも「4P」? - (page 3)

梅田正隆(ロビンソン)

2009-07-03 11:00

4.「SWOT分析」と「クロスSWOT分析」

 企業の現状分析を行うときの定番フレームワークといえば「SWOT分析」である。SWOT分析では、企業の「内部環境の要因」と「外部環境の要因」に切り分けて、網羅的に評価する。

 SWOT分析では、内部要因としてライバル会社との比較における「Strength(強み)」と「Weakness(弱み)」を記述し、また外部要因として業界全体としての「Opportunity(機会:ビジネスチャンス)」と「Threat(脅威)」を記述する。

「SWOT分析」のフレームワーク 「SWOT分析」のフレームワーク

 さらにSWOT分析の結果を用いてクロス分析することもある。SWOT分析の発展形と言える。クロス分析ではSWOT分析を次のように変形する。

クロスSWOT分析 クロスSWOT分析

 4つの要素をクロスさせて「どうすべきか?」を考えていくと、強みを生かし弱みを補完する具体的な戦略らしきものが見えてくるメリットがある。

5.マーケティング ミックスの「4P」

 マーケティングの世界において、有名なフレームワークが「4P」である。4Pのフレームワークは、4つの「P」に分類されたツールの最適な組み合わせを求めることによって、顧客価値を最大化するという考え方だ。

 4つのPは「Product(製品)」「Price(価格)」「Place(流通)」「Promotion(プロモーション)」で構成される。各Pについて、自社の現状を記述していくと、マーケティング活動において修正すべき点、強化すべき点が見えてくる。

「4P」のフレームワーク 「4P」のフレームワーク

 4Pに対して「これは売り手から見たフレームワークである」として、買い手から見たフレームワークとして「4C」が提案されている。4Cは「Customer Value(顧客価値)」「Customer Cost(顧客コスト)」「Communication(コミュニケーション)」「Convenience(利便性)」で構成される。4Cは4Pを単に言い換えただけなので、各ツールが示すものは4Pと同じである。

 また、Michael E. Porterは、4Pに対して、さらにPを3つ(Physical Evidence、Process、People)追加すべきだとして「7P」を提案している。

6.PPM(Product Portfolio Management)分析

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