IBMのスーパーコンピュータは、世界で最もグリーンなものの1つである。
IBMのスーパーコンピュータは、世界で最もエネルギー効率の高いスーパーコンピュータをランキングする新リストで首位の座を獲得した。
Green500.orgが米国時間6月30日に発表した6月の「Green500」リストによると、世界で最もエネルギー効率の高いスーパーコンピュータランキングの上位20位のうち、18はIBM製スーパーコンピュータだったという。
Green500.orgはまた、同リストに含まれるマシンのパワーは全体で15%増えたにもかかわらず、これらのスーパーコンピュータのエネルギー効率は平均で10%向上したと述べている。
スーパーコンピュータのエネルギー効率を測るうえでカギとなる要素は、1ワットあたりの演算回数である。
エネルギー効率が最も優れていたシステムは、ポーランドのワルシャワ大学数学コンピュータモデリング学際センターにある、「IBM BladeCenter QS22」をベースにしたIBMのスーパーコンピュータだった。このコンピュータは、1ワットのエネルギーあたり536MFLOPS(1MFLOPSは毎秒100万回の浮動小数点演算を行える処理能力を意味する)を達成した。
世界最速のスーパーコンピュータである米ロスアラモス国立研究所のIBM製スーパーコンピュータは、1ワットのエネルギーあたり444MFLOPSで、エネルギー効率のランキングでは4位となった。
「現代のスーパーコンピュータは、純粋な性能を追求するだけではもはや十分ではない」とIBMのディープコンピューティング担当バイスプレジデントのDavid Turek氏は述べた。「商業的な成功を得るには、これらのシステムはエネルギー効率にも優れている必要がある。IBMには、革新に取り組んできた長い歴史がある。こうした革新によって、われわれのシステムは、システムのすべてのレベルにおいて、エネルギー効率が大幅に向上した。われわれのシステムは、データセンターのコストとエネルギー使用の両方を同時に削減するよう設計されている」(Turek氏)
2007年に初めて公表されたGreen500リストは、Green500.orgによって年に2〜3回発表される。このリストは通常、Top500.orgが発表する世界のスーパコンピュータトップ500リストを補足する役割を果たす。
この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ