不安感への対処方法は？
実は、不安感というものは、ことほどさように「不可抗力の不確定要素」に対して怯えている自分の感情なのです。であれば、この問題を解決するには次の3つの方法があります。
不可抗力を不可抗力でなくする
これができれば問題はありません。先の例であれば、可能かどうかは別として、プレゼンをやらないということでしょう。不確定要素を確定要素にする
難しいことかもしれませんが、先の例だとプレゼンがうまくいくかどうかわからないから不安なのですから、確実にうまくいく方法を考えるのです。例えば、先方に裏金でも渡して（笑）、プレゼン内容がどうであれ商談がうまくいくように仕向けることもそのひとつかもしれません。不安感を払拭する
不安感とは、自分の心の問題なので、自分の気持ちをコントロールすればよいことになります。先の例では、「プレゼンがうまくいくかどうかなんて、誰もわからないし、先方の考え方次第でもある。精一杯やって、その後のことはその時に考えればいいや」と、開き直るわけです。
さて、これらの方法は実際に使えるものでしょうか？ 1．の場合、子どもじゃありませんから、「おなかが痛くなった」などの理由でプレゼンを欠席するわけにもいきません。では、2．の場合。裏金を渡さなくとも、クライアントと懇意にしているなどしてある程度結果が見えていれば、安心してプレゼンに臨めます。しかし、そうでなければ、結局最後の3．でしか問題を解決できません。
つまり、不安感を払拭するのです。このように考えられるかどうかは性格にもよりますが、不安に思っても結果が変わらないのであれば、ネガティブな感情を抱くだけムダなのです。ですから、ぜひとも3．の考え方ができるようにしていただきたいと思います。
自信を持って前に進もう
そのために、もっとも効果的なことは「自信を持つこと」と「行動すること」です。自分を信じて行動するのです。その場でじっとしていると自分自身で不安感を増幅することになります。であれば、立ち止まらずに、前に進みましょう。自信ができることを徹底的にやるのです。
先の件であれば、不安に思うくらいならプレゼンの内容をしっかりとしたものにする。想定問答集も前もって用意して「なぜ弊社の商品が御社に必要か」「弊社の商品を導入すると御社はこれだけのメリットがある」などの話を、より説得力のあるものにすればよいのです。時に他人にチェックしてもらい、「穴」のないように仕上げることも大切ですね。
そして自信を持ってプレゼンに挑むのです。不安になるのではなく、行動して次のステップへと進む。何かが起こったら、その時に考える。対処療法ですね。その場で考えつつ次のステップへ進むことは、人生において非常に大切なことですし、そう考えると不安に感じているヒマなどないといえましょう。
筆者紹介
田代真人
マイ・カウンセラー 代表取締役。九州大学工学部機械工学科卒業後、朝日新聞社を経て学習研究社へ。ファッション女性誌「ル・クール」編集者の後、主婦向け実用雑誌 「おはよう奥さん」の創刊メンバーとして、主婦の悩みを解決する「悩み相談センター」を開設する。その後ダイヤモンド社へ移籍し、「ダイヤモンド・ブレイク！」「ビットビジネス」など数々の雑誌を編集長として創刊した後、ビジネス開発本部副部長に就任。2006年、これまでの編集経験から「人々の悩みを解決したい」との思いに至り、マイ・カウンセラーを設立。2007年ダイヤモンド社を退社し、メディアプロデュース業のメディア・ナレッジを創業すると共に、マイ・カウンセラーの代表取締役に就任する。
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