「Windows 7」のコードが完成--予定通り10月22日に発売へ - (page 2)

文:Ina Fried(CNET News) 翻訳校正:湯木進悟

2009-07-23 07:21

 これまでMicrosoftは、Windows 7の新機能や発売スケジュールに関して、大まかに決定する前に広くうわさになることを避けるため、あまり公式には多くを語らない方針を貫いてきた。

 また、レドモンドの本社内にWindowsの開発チームが集まり、コードの完成を最終的に幹部が承認する前に、重大なバグや他の問題点などについて討論を交わす「shiproom」と呼ばれるカンファレンスルームにおいても、今回は実に平穏な流れをたどった。

 Windows Vistaの時は、今回よりもメジャーなWindowsのアップデートではあったものの、どの問題が修正を必要とし、後ほど取り組むことができる点はどれかといった問題をめぐって、まさに最終段階に至るまで激しい社内討論が繰り広げられた。

 Angiulo氏は「終盤に差しかかった時に、非常に激しく揺れ動くこともあれば、それほど困難な状況には遭遇しないこともある。今回は、実にソフトに物事が運んだ」と語っている。

 結局のところ、Microsoftは、7月13日以降はWindows 7のコードに変更を加えていない。つまり、この10日ほどの期間は、長期テストでも何ら重大な問題が生じないかをチェックするために、ただ様子を見守っていたということになる。

 Windows Server部門のゼネラルマネージャーとなるIain MacDonald氏は、「ビルドが完成すると、他のあらゆるチームがテスト工程に入る流れを取る」と説明した。なお、Microsoftは22日、「Windows Server 2008 R2」という名称の、ややマイナーアップデートにも位置づけられるWindows 7のサーバ版の完成も発表した。

 MicrosoftがWindows 7の完成版として承認したビルド「7600.16385」は、実のところ、すでに今回の完成発表がなされる数日前にインターネット上へ流出してしまっていた。

 Windows 7のコードに加えられた最後の主だった変更点は、Microsoftが月例で毎月第2火曜日に最新パッチを提供する「Patch Tuesday」の一環でWindowsに加わった変更である。

 Angiulo氏は、PCメーカーとの協調や事前に明らかにされたリリーススケジュールなどが相まって、10月のWindows 7の正式発売日には、幅広いラインアップで新モデルのPCが提供されることになるとの見通しを明らかにしている。

 「(PCメーカーは)超薄型ノートPCも含めた多彩な製品開発に取り組んできている。また、超低価格のローエンドモデルやオールインワン型モデルなどの開発も進んでいる」と、Angiulo氏は述べた。

 Microsoftは、とりわけWindows 7のベースが、基本的にWindows Vistaと同じである点から、Windows Vistaの発売時に大問題となった互換性をめぐる不具合は、今回は生じないのではないかとの期待を抱いている。

 Best Buyのような小売業者から、コンピュータおよびハードウェアメーカーに至るまで、あらゆるPC関連の企業が、これまでは厳しい風向きだったPC業界に、Windows 7が新たな活気をもたらすものとなるように願っている。

この記事は海外CBS Interactive発の記事をシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。 原文へ

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