3: Outlookの改良
Outlookは私がもっともよく使うOfficeプログラムだ。これは私が朝コンピュータの前に座ったときに最初に起動するアプリケーションであり、夜シャットダウンするときに最後に閉じるアプリケーションでもある。そして、私は一日中、15分おきに(あるいはもっと頻繁に)メールとカレンダーをチェックし、連絡先を調べる。従って、Outlookのインターフェースの変更は私にとっては非常に重要なことだ。私はOutlookが改善されて欲しいが、何もかもを覚え直したくはないし、機能を失いたくもない。
Outlookに追加された[Ignore]ボタン(無視ボタン)こそ、大量のメーリングリストに参加しているユーザーが待ち望んでいたものだ。これを使えば、興味のないスレッドを消すことができる。これは、そのスレッドに属している受信トレイ内のすべてのメッセージを削除してくれるだけでなく、その後届くそのスレッドに関連するメッセージも自動的に削除してくれる。メッセージを1つ選択してIgnoreボタンをクリックすると、図Eのようなダイアログボックスが表示される。
図E
Outlookに新しく追加されたIgnoreボタンを使えば、簡単にスレッド全体を消すことができる。
Outlook 2010では、スレッドの管理も簡単になっている。スレッド別表示でメッセージを見ている際、スレッドのタイトルを右クリックすれば、実行できる多くの動作が表示される(図F)。[Clean Up Conversation]を選択すれば、そのスレッドの重複メッセージが削除される。
図F
スレッドに対して行える操作は増えており、スレッドの一括削除も可能になっている。
もう1つの素晴らしいOutlookの新機能は、Quick Stepsだ。これは、リボンの[Home]タブにあるセクションの1つで、通常であれば複数の手順を必要とするタスクを実行する、シングルクリックのリンクを作成することができる。例えば私が夫にメッセージを転送したい場合、転送をクリックして、宛先ボックスに夫のアドレスを入力する代わりに、「To Tom」リンクをクリックするだけで、あらかじめ入力しておいた夫のアドレスが入った転送メッセージが現れる、という風にできる。図Gは、リボンの[Home]タブにあるQuick Stepsセクションの部分を強調したものだ。
図G
リボンのQuick Stepsセクションを利用すれば、クリック1つで複数の手順が必要なタスクを実行できる
4: スクリーンショットのキャプチャーが容易に
テクニカルライターは、このWord 2010の新機能を便利に思うはずだ。Word 2010では、アプリケーションの内部からスクリーンショットをキャプチャーし、文書内にペーストするという作業が、クリック2回でできる。図Hで分かるとおり、リボンの[Insert]タブに[Screenshot]ボタンが追加されている。
図H
Wordへのスクリーンショットの挿入は、これまでになく簡単になった
[Screenshot]ボタンをクリックすると、利用可能なスクリーンショットが表示されるので、文書に挿入したいものをクリックすればよい。スクリーンショットを挿入すると、図ツールが自動的に表示され、画像の編集ができる。