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日系グローバル企業の悩み:「経営できる人材」をどう確保すべきか - (page 2)

田中好伸(編集部)

2009-08-07 19:52

 分散化の企業だと、海外企業の買収や事業および機能の本部機能の海外移転を実施しているが、海外に対する統治(ガバナンス)が問題になりやすい。そうした事態を受けて、分散した権限と機能の統合が必要となってくるのだが、二元化とワン・カンパニーの製造業(4社)のうち3社が、日本本社の社長や海外事業の責任者に外国人を起用している。このことが何を意味しているかというと、分散から統合へと進む際に、必要とされる人材と実際の人材の間にギャップが存在しているという事実である。

 ワン・カンパニーになるためには、国の違いを超えた組織の一体感を醸成することが不可欠となってくる。そうした意識のためには、企業グループの価値観(企業としての行動規範)をグローバルで共有することが重要になってくるということでもある。

 日系グローバル企業の13社が、価値観の海外への浸透を課題ととらえており、具体的な取り組みを進めていることが明らかになっている。特に、急激な成長をしている中国などの新興国で、価値観の浸透に苦労している企業が見受けられるという。

 ワン・カンパニーに変わりつつある企業グループでは、海外拠点への情報発信を強化するとともに、海外拠点との情報を共有することも重要だ。その際に不可避となっているのが、言語の問題だ。二元化とワン・カンパニーの段階にある日系グローバル企業(4社)は、そうした問題を解消するために、グローバルでの業務遂行の共通言語を英語にしているという。

 冒頭にあるように、これまでの日系グローバル企業は、日本人を中心に経営人材を育成、海外拠点に派遣してきた。しかし、ここに来て、必要とされる人材の数は、実際に経営ができる人材の数を上回るようになっている。つまり、需要に供給が追いついていないという状況だ。このことは、将来にわたっても日本人中心の経営を維持しながら、ワン・カンパニーを完成させるということが今後ますます難しくなってくることは誰の目にも明らかになりつつある。

 そうした状況から、海外の現地人材から経営人材を育成する必要が出てくるのだが、日本本社主導で現地の経営人材を計画的に育成しようとしている企業はわずか4社しかいないことが、今回の調査で分かっている。やはり中国といった新興国では、経営人材が成長戦略を実現する制約となることから、現地での経営人材の育成と活用は、待ったなしの状況にあると、同社では説明している。

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