編集部からのお知らせ
記事PDF集:官民意識のゼロトラスト
電子インボイスの記事まとめ

NTTデータの海外戦略を担う新会社「クニエ」--変革参謀として経営改革を支援

冨田秀継(編集部)

2009-08-19 17:03

 グループビジョンに「Global IT Innovator」を標榜するNTTデータは、グローバル企業の経営をITで支えるために「グローバル・パートナーシップ」を宣言している。このビジョンが登場した背景には、NTTデータが2002年から進めているITパートナー戦略の存在がある。

 NTTデータは2002年5月、日本たばこ産業(JT)の100%子会社ジェイティソフトサービスのソフトウェア事業部門分社化で合意、同年8月にNTTデータウェーブを設立した。これを皮切りに、2008年7月にパナソニック モバイルコミュニケーションズの100%子会社パナソニックMSEへ出資し、NTTデータMSEを設立するまで、情報子会社のM&Aおよび資本提携は9例を数える。

 これらのITパートナー戦略は国内の地盤を固めるための、いわば内側の施策だといえる。一方、外に出て行く動きとして進んでいたのが、グローバル企業、特に外資系企業を対象にした上流コンサルティングのてこ入れだ。

 2005年7月、NTTデータはITサービス大手の仏Cap Geminiと資本提携し、日本法人の日本キャップジェミニの発行済み株式95%を取得。同年10月には社名をザカティーコンサルティングに改めた。

 一方、NTTデータグループ内には製造業に強みを持ち、事業会社出身者を多数抱えるNTTデータビジネスコンサルティングがあり、上流コンサルティングを得意としていた。

 そこでNTTデータは5月29日にグループ会社の再編を発表してNTTデータビジネスコンサルティングとザカティーコンサルティングを統合、7月1日に新会社「クニエ(QUNIE)」を設立した。

変革参謀として名乗りを上げるクニエ

 新会社クニエの代表取締役社長に就任したのは、ザカティーコンサルティングで代表取締役社長を務めていたNTT出身の井上英也氏。自社を「変革参謀」と位置づけ、単なるソリューション提案型コンサルティングとは異なる、変革と実行を促すサービスが特徴だと自信を見せる。

 「クニエのコンサルティングサービスのキーワードは3つある。まず、問題や課題を顕在化させる『Discover』。問題に対して解決策を講じる『Realize』。そして、解決策を講じる(=ソリューションを提案する)だけでは無責任だと考えていることから、運用上効果のあるところまで持っていく『Optimize』の3つだ」(井上氏)

 旧NTTデータビジネスコンサルティングが所属する第1事業本部は146人。従来より製造業、特に自動車や自動車部品、領域としてはSCMや会計に強みを持つ。クニエ 第1事業本部 本部長の勝俣利光氏によれば、ソリューションを軸にした経営改革が得意で、現在はCRMチームを拡充しているという。

 チームメンバーには「事業会社出身者が多く、実務を知り尽くした後でコンサルティング会社に入った者が多い」と、勝俣氏は言う。勝俣氏は「これを称して和魂洋才」と述べている。

 年内は、企業のグローバル化支援、コスト削減、ガバナンス強化の3領域に注力する。特にグローバル化支援では、自動車メーカーにつられるかたちで「自動車部品もグローバル対応しなければならず、消費財や流通業のグローバル化も進んでいる」(勝俣氏)と見ており、こうした業種で問題を抱えている企業を対象に短期間で効果を上げるやり方で改革を支援していきたい考えだ。

 旧ザカティーコンサルティングの第2事業本部は170人。事業はアウトソーシングサービスとコンサルティングサービスに大きく分けられる。第2事業本部を率いるのは本部長の村出洋一氏だ。

 アウトソーシングサービスでは、同社が抱える大手企業の中でも「やはりSAPユーザーが多い」ことから、「導入して終わりではなく、保守運用して継続的にサポートしていくというコンセプトでやっている」(村出氏)という。

 特徴はアカウントモデルで、10社程度の顧客を継続的にサポートするために、顧客の環境に社員が入り込み、経営改革を支援しているとのこと。

 「第2事業本部は、顧客のところにソリューションを持って行くというよりも、顧客の中に入り込んで、一緒にソリューションを作るというモデル。このアカウント寄りが強過ぎて弱みになることもあるが、第1事業本部のモデルとコラボレーションさせて顧客の変革をうまく進めていきたい」(村出氏)

 井上氏は「PDCAの全てのフェーズに関わることで、信頼されるパートナーになりたい」と語り、「顧客のために行動するのは当然で、顧客と一緒にやっていきたいと考えている。単にソリューションを持って行って終わるというような、Work to Clientではなく、Work with Clientのような仕事をしたい」と抱負を述べている。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

特集

CIO

モバイル

セキュリティ

スペシャル

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. 経営

    5分でわかる、レポート作成の心得!成果至上主義のせっかちな上司も納得のレポートとは

  2. 経営

    ノートPCは従来ながらの選び方ではダメ!新しい働き方にも対応する失敗しない選び方を徹底解説

  3. 経営

    問題だらけの現場指導を効率化!「人によって教え方が違う」を解消するためのマニュアル整備

  4. ビジネスアプリケーション

    緊急事態宣言解除後の利用率は低下 調査結果に見る「テレワーク」定着を阻む課題とその対応策

  5. ビジネスアプリケーション

    たしか、あのデータは、こっちのアプリにあったはず…--業務改善のためのアプリ導入がストレスの原因に?

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNet Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]