NECは8月26日、サーバ上のファイルを携帯電話で呼び出し、プロジェクターに映し出せるプレゼンテーションシステムを開発したと発表した。製薬業界のMR業務や金融業界の渉外業務など、社外で説明業務をすることの多い企業に向けて売り込む。
システムは、ファイルの変換や配信をするサーバ1台、文書閲覧ソフト「InfoFrame DocumentSkipper Mobile」、対応プロジェクター「NP52J」10台で500万円からとなっている。
プレゼンテーション用のファイルを専用サーバに登録すると、自動でプレゼンテーション用のフォーマットに変換する。利用者は携帯電話からDocumentSkipperのモバイルサイトにアクセスしてファイルをダウンロードし、BluetoothやUSB接続ケーブルを通じてプロジェクターに転送する。
これまでもNECはPCを使ってサーバ上のファイルをプロジェクターに映し出すシステムを販売していたが、携帯電話を使うことで携帯性が向上したという。また、ファイルを持ち出さずにすむため、紛失などによる情報流出の危険性を減らせるとのことだ。なお、サーバから取得したデータは携帯電話やプロジェクターのメモリに一時的に保存されるものの、携帯電話の場合はファイルダウンロード用の専用アプリを、プロジェクターは電源をそれぞれ落とすと自動的に消去されるという。
対応端末はNTTドコモのN906i、N906iL、N-03A、N-05A、auの法人向け端末E05SH。そのほかの端末については、ユーザーの要望に応じるとのことだ。
NECによると、携帯電話とプロジェクターを使ったプレゼンテーションシステムは業界初という。今後3年間で30社の導入を目指している。