Exchange Server 2010の重点投資領域と新機能
Microsoftは現在、Exchange Serverの次期バージョンである「Exchange Server 2010」の開発を進めており、2009年中にもリリースする予定となっている。8月26日より3日間にわたって開催されたマイクロソフト主催のテクニカルカンファレンス「Tech・Ed Japan 2009」でも、Exchange Server 2010に関する多くの情報が公開された。
本稿ではその中から、同製品の新機能およびアーキテクチャの解説が行われたテクニカルセッションを紹介する。
セッションを担当したマイクロソフト シニアプロダクトマネージャ 内田修氏によれば、Exchange Server 2010では主に次の3つを重点投資領域として定めているという。
- 保護&コンプライアンス
- 場所を問わないアクセス
- 柔軟性と信頼性
まず、保護およびコンプライアンスについては「情報を保存する」「情報を保護する」「必要な情報を検出する」という3つの視点に基づいた基盤管理機能の実現を目指したという。この領域に対する主な新機能としては以下のものが挙げられている。
- パーソナルアーカイブ
- 管理者設定による電子メールの自動保護
- メールの誤送信の防止
- 複数メールボックスの一括検索
「パーソナルアーカイブ」はサーバ上のアーカイブ領域に特定のメールを保存する機能。ローカルの領域ではなくサーバ上に保存されることで、より安全にメールを保護することが可能であるとし、自動的にアーカイブに移動するなどのポリシーを設定することも可能になっている。
誤送信の防止に関しては「メールヒント機能」が追加された。